タイガー・ウッズ（米）の雄叫びがファイアーストーンCCにこだました。

　同コースで行われた米ツアー、WGC-ブリヂストン招待最終ラウンド（現地時間5日、オハイオ州アクロン）、首位のローリー・サバティーニ（南ア）に1打差の通算3アンダーでスタートしたタイガーは、出だしの1、2番連続バーディで、1番バーディのサバティーニに並んだ。4番でもバーディを奪い、この時点で通算6アンダー単独首位。4、5番連続ボギーのサバティーニに一気に3打差をつけ、独走態勢に入った。

　タイガーはこのままノーボギーでバーディを重ね、最終ラウンドで5アンダー65を叩き出し、通算8アンダー。最終ラウンドまで戦った82人の世界ランク上位選手たちの中で、ただひとりアンダーパーで回り、周囲を完膚なきまでにたたきのめした。2位タイのサバティーニ、ジャスティン・ローズ（英）に8打差をつける圧勝で、同大会2度目の3連覇を達成した。

「勝つことだけを考え、（結果的に）来週に向けて良いプレーができたね。自信につながった」と、次週に控えた今季最後のメジャー、全米プロゴルフ選手権（オクラホマ州、サザンヒルズCC）へ手ごたえをつかんだタイガー。6月に生まれた長女、サム・アレクシスちゃんに初めて報告する優勝に白い歯を見せ、今季未勝利のメジャーへ貪欲な姿勢をのぞかせた。

　一方、敗れたサバティーニは今季のワコビア選手権でも「これまでにないくらいタイガーを負かすことができる自信がある」と発言した挙句、同じように最終ラウンドを最終組で回って1打差をひっくり返されて負けた苦い思い出がある。これを払拭する絶好のチャンスだったが、前回以上にコテンパンにやられ、がっくりとうなだれるしかなかった。

　日本勢で唯一参戦した片山晋呉はフィル・ミケルソン（米）らと共に通算13オーバー46位タイ、ビジェイ・シン（フィジー）は通算15オーバー56位タイで4日間の競技を終えている。