シニアデビュー戦の第1ラウンドでトップタイに立ったニック・ファルド（英）が足踏みする中、室田淳が優勝戦線に浮上した。

　米チャンピオンズツアーの今季メジャー第3戦、全英シニアオープン選手権（スコットランド、ミュアフィールド）が現地時間の27日に第2ラウンドを行い、風向きが目まぐるしく変わる難しいコンディションの中、1アンダー70にスコアをまとめたデス・スミス（アイルランド）が通算2アンダーで単独トップに躍り出た。前週の全英オープンでは同郷のパドレイ・ハリントンが欧州勢に8年ぶりとなるメジャー勝利をもたらしており、「誇りに思うし刺激を受けた」と言うスミスも俄然やる気を起こしている。

　またメジャー8勝の猛者トム・ワトソン（米）もイーブンパー71にスコアをまとめ、通算1アンダーでスチュワート・ジン（豪）、エドアルド・ロメロ（アルゼンチン）らと2位タイにつけた。「風が吹いて、ピンポジションが難しい。こういうチャレンジングなコンディションほど面白い。やっていて楽しかった」と納得の表情を浮かべた。

　一方、全英オープン通算3勝のうち、過去2勝を挙げた相性の良いミュアフィールドを攻略し、初日首位グループの一角を担ったファルドだったが、第2ラウンドはボギーが先行し3バーディ、6ボギーの3オーバー74。通算イーブンパーとスコアを振り出しに戻し、6位タイに後退した。同じ6位タイには室田が初日の23位タイから浮上。今季は同ツアーのタートルベイ選手権で2位タイに入る健闘を見せたこともあり、海外コンプレックスとは無縁。未だにレギュラーツアーでも活躍する鉄人・室田にビッグタイトル獲得の可能性も出てきた。

　その他の日本勢は友利勝良が通算4オーバー25位タイ。初日65位タイと出遅れた尾崎直道は3オーバー74と踏ん張り、通算6オーバー39位タイで予選突破。渡辺司も同じく通算6オーバーの39位タイ。中嶋常幸と倉本昌弘は通算9オーバー67位タイとぎりぎりで予選をクリアしたが、青木功、海老原清治、須貝昇はカットラインに及ばず涙をのんだ。