メジャー5勝のセベ・バレステロス（スペイン）が、現役引退を宣言した。

　現地時間16日、全英オープンの舞台、スコットランドのカーヌスティーで記者会見。「（ゴルフへの）欲求がなくなった」と正式な引退を口にした。

　マスターズ2勝、全英オープン3勝。ショットが曲がっても、そこからスーパーショットを放つドラマチックなプレーで圧倒的な人気を誇ったカリスマゴルファーは、腰痛によりレギュラーツアーからフェードアウト。久々に出場した今年のマスターズでは、86-80を叩いて予選落ち。50歳になってすぐに出場したチャンピオンズツアーでも最下位という屈辱を味わい、引退を決意したようだ。

　幕引きの舞台に選んだカーヌスティーは、75年に18歳で全英初出場を果たした思い出の地。この時は予選落ちしてメジャーの洗礼を浴びたが、19歳となった翌年の大会では、ジャック・ニクラウス（米）と並ぶ2位タイとなり、優勝したジョニー・ミラー（米）以上に存在感を示した。

　23歳でマスターズ最年少優勝（当時）を成し遂げたカリスマの寂しい引退劇。今後はコース設計や運営会社の経営などを行っていくという。