トンチャイ・ジェイディ（タイ）が地元のヒーローを撃破して激戦を制した。

　欧州、アジア両ツアー共催のバランタインズ選手権（韓国、済州島、ピンクスGC）は現地時間26日、最終ラウンドの競技を行った。この日2アンダー70で回ったジェイディがゴンサロ・フェルナンデス・カスタノ（スペイン）、地元済洲島出身のウーク-スーン・カン（韓）と通算4アンダーで並んでホールアウト。勝負はプレーオフに突入した。

　1ホール目は18番パー4。ジェイディとカンが2打目をバーディチャンスにつけた。地元ファンが固唾を呑んで見守る中、先に打ったのは韓国ツアーを主戦場にしているカン。だが、約2メートルのバーディパットはカップに入らず、大きなため息がコースに響いた。続いて打ったジェイディが約1メートルをきっちり沈めてバーディ。栄冠を勝ち取った。

　3月のエンジョイ・ジャカルタ・インドネシア・オープンに続く今季2勝目を挙げたジェイディ。「今週はずっと良いプレーができていた。欧州ツアー4勝目、アジアンツアーでは12勝目になるので、すごく勝ちたかった。前回は優勝することよりも賞金の方が大きな意味を持っていたが、今度の勝利で目標にしていた世界ランクトップ50入りが近づいたと思う」と考え方もより大きくなったジェイディ。毎晩、自宅に電話をかけており「息子から『パパ、僕にトロフィを持って帰ってきてね』と言われていたんだ。それができてうれしいよ」と、笑顔を弾けさせた。

　前日単独首位のロバート-ジャン・ダークセン（オランダ）は、4オーバー76と崩れて通算2アンダー。アーニー・エルス（南ア）、セベ・ベンソン（英）、ラファエル・カブレラ-ベロ（スペイン）と同じ4位タイで大会を終えた。