カン違いによる1打罰を乗り越え、マスターズ2勝のベルンハルト・ランガー（独）が大会連覇を飾った。

　米チャンピオンズツアーのアドミニスタッフ・スモール・ビジネス・クラシック（テキサス州ウッドランズ、ザ・ウッドランズCCトーナメントC）は現地時間19日、最終ラウンドの競技を終了。通算9アンダー首位タイでスタートしたランガーが1番バーディの後、3番で信じられないミスを犯した。

　コースコンディションがよくなかった初日、2日目はリフトアンドクリーン（ボールを拭いて、元の位置に戻すことができる）のルールが適用されていた。この日は適用されず、グリーンに乗せるまでボールに触れることはできない。ランガーはこのことを忘れ、グリーンエッジのボールをティーでマークし、ボールを拾い上げた。

　気がついたときにはもう遅い。1打罰がついてボギー。だが、百戦錬磨の男が動じることはなかった。通算10アンダーで迎えた13、14番で連続バーディを奪うと、その後は安定したプレーを披露した。3アンダー69で回り通算12アンダー。単独2位のロニー・ニールセン（米）に2打差をつけて、大会連覇で今季3勝目を手に入れた。

　ランガーは賞金ランキングでジェイ・ハース（米）を抜いて首位に立った。ポイント制のチャールズ・シュワッブ・カップでもトップのフレッド・ファンク（米）に迫る2位に浮上し残り2試合。「面白くなってきた」と不敵な笑みを見せたランガーはダブルタイトル獲得を狙っている。

　その他、この日3アンダー69でプレーしたファンクが通算9アンダー3位。ハースは1つしかスコアを伸ばせず、通算7アンダー6位タイ。3年連続賞金王の座が危うくなってきた。尚、日本勢は尾崎直道が通算3アンダー23位タイ、倉本昌弘は通算1アンダー39位タイで3日間の競技を終えている。