“ロベカル”こと、ロバート・カールソン（スウェーデン）がアクシデントにもめげず単独トップの座をキープした。

　現地時間13日に行われた欧州ツアーのメルセデス-ベンツ選手権（ドイツ、ガット・ラルチェンホフGC）は第3ラウンドの競技を終了。単独首位からスタートしたカールソンが4つスコアを伸ばし、唯一人二桁アンダーに乗せ（通算12アンダー）、約2年ぶりの優勝に王手をかけた。

　3打差の2位タイに、この日のベストスコア7アンダー65をマークしたフランセスコ・モリナリ（伊）と2週連続Vを狙うジャン・フランソワ・ルックイーン（仏）が続いている。05年の全米オープンチャンピオンで今季賞金ランク140位に低迷しているマイケル・キャンベル（ニュージーランド）が久々の好プレーで、通算7アンダー4位タイに浮上。同じ4位タイにはリチャード・フィンチ（英）、ロス・フィッシャー（英）、ホゼ・マニュエル・ララ（スペイン）らがつけている。

　ディフェンディング・チャンピオンのソレン・ハンセン（デンマーク）は通算3アンダーで、今大会出場選手で賞金ランク最上位（2位）につけるミゲール・A・ヒメネス（スペイン）らとともに12位タイにとどまった。また、ジョン・デイリー（米）は通算2オーバー31位タイ。地元のスーパースター、ベルンハルト・ランガー（独）は通算11オーバー62位タイに沈んでいる。

　首位を守ったカールソンがアクシデントに見舞われたのは1番でバーディを奪った直後の2番ホール。グリーン上でパターを構えたとき、ボールが動いたのだ。そのとき本人は「アドレスに入っているという意識はなかったから、問題ないと思った」。だが、競技委員がビデオで確かめたところ、パターのソール（底）が地面に着いており、「アドレスの態勢に入っていた」と見なされ1打罰のペナルティを受けた。そのためボギーで上がった2番がダブルボギーとなり、精神的な動揺が大きいかと思われた。

　しかし、今季メジャー3試合でベスト10入りを果たし、未勝利ながらライダーカップのメンバーに選ばれているカールソンは落ち着いて、続く3番、4番で連続バーディ。後半も4バーディ（1ボギー）を獲って後続に3打差をつけた。

　前週初優勝して波に乗るルックイーンや、カールソン以上に勝利に飢えているキャンベルなど、爆発力のある選手が後ろに控え最終日のチャージを誓っている。だが、ライダーカッププレーヤーの意地と誇りにかけ、カールソンが今季初Vに向かって突き進む。