ダレン・クラーク（北アイルランド）が逃げ切りで今季2勝目を飾り、ライダーカップメンバー入りへの強烈なアピールを見せた。

　欧州ツアー、KLMオープンは現地時間24日、オランダ、ザントフォールトのケンネマーG＆CCで最終ラウンドを行った。3打差単独首位でスタートしたクラークは、2番でボギーを叩いたものの、続く5ホールで3つのバーディを奪取。出だし3ホール連続バーディで追い上げてきた前日2位のヘンリック・ステンソン（スウェーデン）を突き放した。

　ステンソンは、その後ダブルボギーなどで失速。通算16アンダーでフィニッシュしたクラークが、この日6アンダー64のチャージを見せたポール・マクギンリー（アイルランド）に4打差をつけ、4月のBMWアジア・オープン以来の勝利の美酒に酔った。

　9月に控えた欧米決戦、ライダーカップのメンバー決定まで、今大会を含め残り2試合。これまで何度もその舞台で活躍し、2年前には愛妻・へザーさんを亡くした6週間後という苦しい状況ながら、欧州チームを勝利に導く大活躍を見せたクラーク。だが、BMWアジア・オープンが5年ぶりの優勝だったというスランプのツケは大きく、今回はメンバーにまだ入れていない。

　残る手段は、2つある主将推薦枠をゲットすること。「ニック（ファルド主将／英）に強い印象を与えるのに2週間あった。最初の試合はうまくやれたね」と、クラークは妻が残した大切な2人の子供たちを抱えながら笑顔を見せた。

　一方、ライダーカップ副主将となることが決まっているマクギンリーも選手としての出場を切望しており、やはり推薦枠を狙っている。「たった2人しか選ばれない。厳しい状況だが、勝ちに行くよ」と、最後のチャンスとなるジョニー・ウォーカー選手権に望みを託した。

　他、ステンソンが通算11アンダー3位、通算7アンダー8位タイにマイケル・キャンベル（ニュージーランド）らが入った。