初日出遅れていた尾崎直道がベストスコアをマークし、リーダーボードを駆け上がった。

　米チャンピオンズツアーのギン・チャンピオンシップ・ハンモック・ビーチ・リゾートはフロリダ州パームコーストのオーシャンクラブ at ハンモックビーチを舞台に現地時間の29日、第2ラウンドの競技を終了。前日41位タイにつけていた尾崎が、7アンダー65の猛攻を見せ、通算5アンダーで5位タイの好位置に浮上した。トップはベルンハルト・ランガー（独）で通算11アンダー。この日もランガーはノーボギーの安定したゴルフで今季2勝目に王手をかけた。2打差の2位に第1ラウンドのトーナメントリーダー、ロニー・ニールセン（米）が続き、通算8アンダー単独3位にフレッド・ファンク（米）がつけている。

　10番スタートの尾崎は出だし直後の11番、12番を連続バーディとして波に乗ると、15番パー4ではセカンドショットを直接カップに入れ、イーグルを奪取。さらに18番でもバーディを奪って前半を5アンダーで折り返した。後半に入っても勢いは止まらず、3つのバーディを追加。7番パー4でこの日唯一のボギーを叩いたが、ベストスコアの65で優勝戦線に浮上した。

　好調の原因は何と言ってもパット。ティーショットは全体の3分の1程度しかフェアウェイをとらえることが出来なかったが、アイアンの切れは抜群。しかしそれ以上に良かったのがパッティングで、18ホールを23パットに収めバーディラッシュを演出した。今季はここまで優勝争いに絡む場面が見られていないだけに、この勢いを最終ラウンドまでキープしたいところ。ランガーとの差は6ストロークあるが、決して逆転不可能な差ではない。レギュラーツアー時代からの悲願、アメリカでのVに向かって“ジョー”尾崎がひた走る。