その他
P.ハリントン、メジャー初優勝! S.ガルシアがプレーオフで涙
2007年7月23日(月)午前0:00
8年ぶりに欧州勢がメジャーを制した。
今季メジャー第3戦、第136回全英オープンは現地時間22日、スコットランド、カーヌスティーGCで最終ラウンドを行った。この日は2位と3打差の通算9アンダー単独首位でスタートしたセルヒオ・ガルシア(スペイン)を実力者たちが追う展開。午前中に降っていた雨でボールが止まり、周囲がスコアを伸ばして追い上げる中、メジャー未勝利のガルシアにプレッシャーがかかる。3番でバーディを先行させたものの、5番でボギー。7、8番で連続ボギーを叩き、バーディラッシュを見せたアンドレス・ロメロ(アルゼンチン)に追いつかれた。
最終組の5組前でプレーしたロメロは、16番までに10バーディ(1ボギー、1ダブルボギー)を量産。通算9アンダーとし、2打のリードで終盤を迎えた。だが、大詰めの17番でメジャーの重圧と難コース、カーヌスティーGCの魔物が襲いかかる。2打目をOBにしてダブルボギー。続く18番もボギーで通算6アンダーとトーナメントリーダーから転落した。
代わりに浮上したのが、昨年の欧州ツアー賞金王、パドレイ・ハリントン(アイルランド)だ。14番パー5で鮮やかなイーグルを奪取し、通算9アンダーとした時にはロメロがダブルボギーを叩いており、ここでリーダーボードの最上段に。ガルシアも負けずに13、14番連続バーディで再びトップタイに浮上した。ここから先は2人の勝負。17番まで通算9アンダーを順調にキープするハリントンに対し、ガルシアは苦しい戦いを強いられる。15番で左バンカー手前のラフで足場の悪い難しいライから2メートルに寄せたものの、パーパットを外して1打後退。ハリントンを追う形で大詰めを迎えた。
だが、ハリントンもすんなりとは上がれない。18番のティーショットがバリーバーンと呼ばれる小川につかまると、ドロップした3打目も再び吸い込まれるようにバリーバーンへ。誰もが8年前のジャン・バンデ・ベルデ(仏)の悲劇を思い出すプレーぶりだ。それでも第5打で1メートルのパッティングを残し、何とかダブルボギーにおさめ、通算7アンダーでホールアウトしガルシアを待った。ガルシアはパーなら優勝の最終18番。ティーショットはきれいにフェアウェイをとらえたが、第2打が左手前のバンカーへ。ここから上1.5メートルにつけたが、パーパットが無情にも左カップに蹴られ、勝負はプレーオフへともつれ込んだ。
4ホールストロークのプレーオフ。1ホール目の1番で、ガルシアがバンカーからボギーを叩く間に、ハリントンが2.5メートルのバーディパットを沈め、いきなり2打差となった。続く16番パー3はガルシアがピンの根元を直撃するティーショットで度肝を抜いたが、これが6メートル転がってパーどまり。3ホール目の17番もお互いパーで、2打差のまま4ホール目の18番を迎えた。
先程ダブルボギーを叩いているハリントンは、2打差の余裕でキッチリとレイアップ。必死のガルシアは4.5メートルに2オンさせてバーディを狙うがこれを外し、2パットボギーのハリントンが、両手を天に突き上げて初のメジャータイトルを手にした。アイルランド人としては1947年のフレッド・デイリー以来となるクラレットジャグ獲得だが、それ以上に価値があるのは8年前に同じコースの全英オープンでポール・ローリー(スコットランド)が優勝して以来となる欧州勢のメジャーVだ。米国勢、南ア勢、豪州勢、南米勢などに奪われていた勲章を、昨年の欧州賞金王が取り戻した。
上位は1打差3位にロメロ、通算5アンダー4位タイにアーニー・エルス(南ア)とリチャード・グリーン(豪)。ガルシアと共に最終組でプレーしたスティーブ・ストリッカー(米)は通算3アンダー8位タイだった。3連覇がかかっていたタイガー・ウッズ(米)は通算2アンダー12位タイに終わっている。
日本勢でただ一人予選を通過した谷口徹はノーバーディ、5ボギーの5オーバー76と苦しみ、通算12オーバー60位タイ。「自分では良いゴルフをしているつもりが、スコアがついてこない。残念」とコースに打ち勝つことができず、悔しそうにコースを去った。
今季メジャー第3戦、第136回全英オープンは現地時間22日、スコットランド、カーヌスティーGCで最終ラウンドを行った。この日は2位と3打差の通算9アンダー単独首位でスタートしたセルヒオ・ガルシア(スペイン)を実力者たちが追う展開。午前中に降っていた雨でボールが止まり、周囲がスコアを伸ばして追い上げる中、メジャー未勝利のガルシアにプレッシャーがかかる。3番でバーディを先行させたものの、5番でボギー。7、8番で連続ボギーを叩き、バーディラッシュを見せたアンドレス・ロメロ(アルゼンチン)に追いつかれた。
最終組の5組前でプレーしたロメロは、16番までに10バーディ(1ボギー、1ダブルボギー)を量産。通算9アンダーとし、2打のリードで終盤を迎えた。だが、大詰めの17番でメジャーの重圧と難コース、カーヌスティーGCの魔物が襲いかかる。2打目をOBにしてダブルボギー。続く18番もボギーで通算6アンダーとトーナメントリーダーから転落した。
代わりに浮上したのが、昨年の欧州ツアー賞金王、パドレイ・ハリントン(アイルランド)だ。14番パー5で鮮やかなイーグルを奪取し、通算9アンダーとした時にはロメロがダブルボギーを叩いており、ここでリーダーボードの最上段に。ガルシアも負けずに13、14番連続バーディで再びトップタイに浮上した。ここから先は2人の勝負。17番まで通算9アンダーを順調にキープするハリントンに対し、ガルシアは苦しい戦いを強いられる。15番で左バンカー手前のラフで足場の悪い難しいライから2メートルに寄せたものの、パーパットを外して1打後退。ハリントンを追う形で大詰めを迎えた。
だが、ハリントンもすんなりとは上がれない。18番のティーショットがバリーバーンと呼ばれる小川につかまると、ドロップした3打目も再び吸い込まれるようにバリーバーンへ。誰もが8年前のジャン・バンデ・ベルデ(仏)の悲劇を思い出すプレーぶりだ。それでも第5打で1メートルのパッティングを残し、何とかダブルボギーにおさめ、通算7アンダーでホールアウトしガルシアを待った。ガルシアはパーなら優勝の最終18番。ティーショットはきれいにフェアウェイをとらえたが、第2打が左手前のバンカーへ。ここから上1.5メートルにつけたが、パーパットが無情にも左カップに蹴られ、勝負はプレーオフへともつれ込んだ。
4ホールストロークのプレーオフ。1ホール目の1番で、ガルシアがバンカーからボギーを叩く間に、ハリントンが2.5メートルのバーディパットを沈め、いきなり2打差となった。続く16番パー3はガルシアがピンの根元を直撃するティーショットで度肝を抜いたが、これが6メートル転がってパーどまり。3ホール目の17番もお互いパーで、2打差のまま4ホール目の18番を迎えた。
先程ダブルボギーを叩いているハリントンは、2打差の余裕でキッチリとレイアップ。必死のガルシアは4.5メートルに2オンさせてバーディを狙うがこれを外し、2パットボギーのハリントンが、両手を天に突き上げて初のメジャータイトルを手にした。アイルランド人としては1947年のフレッド・デイリー以来となるクラレットジャグ獲得だが、それ以上に価値があるのは8年前に同じコースの全英オープンでポール・ローリー(スコットランド)が優勝して以来となる欧州勢のメジャーVだ。米国勢、南ア勢、豪州勢、南米勢などに奪われていた勲章を、昨年の欧州賞金王が取り戻した。
上位は1打差3位にロメロ、通算5アンダー4位タイにアーニー・エルス(南ア)とリチャード・グリーン(豪)。ガルシアと共に最終組でプレーしたスティーブ・ストリッカー(米)は通算3アンダー8位タイだった。3連覇がかかっていたタイガー・ウッズ(米)は通算2アンダー12位タイに終わっている。
日本勢でただ一人予選を通過した谷口徹はノーバーディ、5ボギーの5オーバー76と苦しみ、通算12オーバー60位タイ。「自分では良いゴルフをしているつもりが、スコアがついてこない。残念」とコースに打ち勝つことができず、悔しそうにコースを去った。