いよいよ石川遼が大舞台で本領発揮だ。

　現地時間6日に行われたWGC-HSBCチャンピオンズ（中国・上海、シャーシャン・インターナショナルGC）第2ラウンド。注目の石川が上海のギャラリーを魅了した。海外自己ベストとなる5アンダー67をマークし、通算5アンダーで初日の38位タイからトップ10圏内の10位タイへ急浮上。優勝を争える位置まで上がって来た。

『67』は2日目にトップ（タイ）に立った憧れのタイガー・ウッズ（米）と同スコア。前半の5番から4連続バーディを奪って波に乗ると、折り返し直後の10番、13番でボギーを叩き後退したが、14番パー5で残り251ヤードのセカンドショットをピンそばおよそ1メートルに寄せるスーパーショットを披露。イーグルパットを難なく沈め、前のホールのボギーを帳消しにした。さらに最終18番をバーディで締めくくって5アンダーフィニッシュ。前日は決まらなかったパットがこの日は見違えるように決まり、本人も「明日のスコアいかんでは優勝争いに加われる」と頼もしいセリフも飛び出した。今季さまざまな国際舞台を踏んだことで大きく成長した石川が、トッププロが集うビッグイベントの台風の目になりそうだ。

　もう1人、大会直前に出場が決まった小田孔明も健闘。5バーディ、2ボギーの3アンダー69で回り、石川らと同じ通算5アンダー10位タイに浮上。長打力を生かして上位進出を狙う。

　その他、米男子ツアーに参戦した経験を持つ丸山大輔が3アンダー69とまずまずのスコアで通算3アンダー23位タイまで順位を上げ、初日大きく出遅れていた片山晋呉も6バーディ、2ボギーの4アンダー68をマークして、通算1アンダー37位タイにつけた。だが、現在国内ツアーの賞金ランク1位の池田勇太は右手甲に痛みを抱えていることもあり本来の調子を出せず、2バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの1オーバー73で通算2オーバー55位タイに後退。今大会の獲得賞金はそのまま国内ツアーの賞金ランクに反映される上、優勝賞金約1億円の高額トーナメントなだけに、池田にとっては同ランク2位の石川の動向も気になるところ。決勝ラウンドでの巻き返しが期待される。