昨季の欧州ツアー賞金王、マーティン・カイマー（独）がシーズン初登場の大会で早くもポールポジションをゲットした。

　欧州ツアー中東シリーズ4連戦の初戦を飾るアブダビHSBCゴルフ選手権（UAE、アブダビGC）は現地時間21日、日没サスペンデッドとなっていた第1ラウンドの続きと第2ラウンドの競技を行ったが、風雨の難コンディションのため進行が遅れ、4人がホールアウトできずに連日の順延が決定。そんな中、大会連覇を狙う全米プロ王者のカイマーがノーボギーの7アンダー65で第2ラウンドを回り終え、通算12アンダーとして暫定トップに躍り出た。

　3打差の暫定2位で2週連続優勝を狙うチャール・シュワーツェル（南ア）が続き、全米オープンチャンピオンのグラエム・マクドウェル（北アイルランド）が通算8アンダー暫定3位。若手No.1の呼び声高い21歳ローリー・マキロイ（北アイルランド）も通算6アンダー暫定7位タイとまずまずの位置につけており、強豪が集う大会に相応しい上位陣の顔ぶれとなっている。

「ショットはそこそこだったけど、ショートゲームが冴えているから自信を持ってプレーすることができている」とディフェンディング・チャンピオンのカイマー。昨年大ブレイクして現在世界ランク3位につける26歳は、今大会で7位以内に入ればタイガー・ウッズ（米）を抜いて世界ランク2位に浮上する。だがそれよりカイマーにとって気がかりなのは空模様。「砂漠に雨とは思っていなかったね…。いつもより気温も低いし、セーターを1枚も持っていないから暖かくなってくれないと困る」と恨めしそうに空を見上げた。

　その他、ベテランのコリン・モンゴメリー（スコットランド）が通算5アンダー暫定11位タイにつけ、米ツアーから参戦しているフィル・ミケルソン（米）はロス・フィッシャー（英）、レティーフ・グーセン（南ア）らと並び通算3アンダー暫定25位タイ。なお、初日『65』をマークし上位争いをしていたパドレイ・ハリントン（アイルランド）だが、第1ラウンドでのルール違反が発覚しスコア過少申告により失格となっている。