今季の全英オープンで史上最年長優勝にあと一歩まで迫り、世界中のシニアに夢を与えたトム・ワトソン（米）が今季最後のメジャー大会で好発進を切った。

　米チャンピオンズツアーのコンステレーション・エナジー・シニア・プレーヤーズ選手権は現地時間1日、メリーランド州ティモニウムのボルチモアCCイーストCを舞台に開幕。第1ラウンドはロニー・ニールセン（米）が5アンダー65で単独首位に立ったが、注目のワトソンはジェイ・ハース（米）と共に1打差2位タイから追走している。

　カラフルなボーダー柄のセーターを身につけた若々しい姿のワトソンは、427ヤードと長い1番パー4でおよそ2.4メートルの難しいパーパットを沈める滑らかな滑り出し。すると続く2番では、下りのロングパットをねじ込みバーディを奪って波に乗る。4、6、8、12番と偶数ホールでスコアを伸ばすと、13番でこの日唯一のボギーを叩いたものの、4アンダー66でホールアウト。60歳になったとは思えないプレーぶりを披露した。

「すべてがかみ合った一日だった。とても楽しかったよ」と笑顔のワトソン。距離がある打ち上げの1番が向かい風になる難コンディションだったにもかかわらず、パーセーブできたことが大きかった。「あれでポジティブになれた。だから次でいいパットが打てたんだ」と振り返り、60歳での初優勝に意欲を見せた。

　3アンダー67の単独4位にサンディ・ライル（スコットランド）がつけ、1アンダー69の9位タイにニック・プライス（ジンバブエ）、ファジー・ゼラー（米）ら。日本勢でただひとり出場している尾崎直道は、4バーディ、5ボギーと出入りの激しいゴルフで1オーバー71。フレッド・ファンク（米）と並ぶ30位タイと出遅れている。