米ツアー挑戦に失敗し傷心のままヨーロッパに戻ったブレット・ランフォード（豪）が単独トップに躍り出た。

　欧州ツアー中東シリーズ第2戦コマーシャルバンク・カタール・マスターズ（カタール、ドーハGC）は現地時間の29日、第2ラウンドの競技を終了。この日6アンダー66と爆発したランフォードが通算9アンダーでトーナメントをリードした。

　1打差の2位に前日トップのブラッドリー・ドレッジ（ウェールズ）、2打差の3位タイに昨季の賞金王で前週予選落ちを喫しているリー・ウェストウッド（英）と、かつてウェストウッドのキャディを務めたこともあるオリバー・ウィルソン（英）の2人がつけている。

　世界ランキング360位の伏兵ランフォードにとって、強豪が集うビッグイベントに出場できるだけでも幸せだ。何しろ08年にフル参戦した米ツアーでは予選落ちの山を築き撤退を余儀なくされ、以降不調が続き昨年は欧州ツアーの賞金ランク99位に沈んだ。

「アメリカでは散々だった。Qスクールを受け直す手もあったけれど、世界ランキングを上げるにはヨーロッパで戦う方が有利だと思った」とランフォード。米ツアーでシード落ちの憂き目に遭った雪辱を胸に、今季は復活を目指しシーズンをスタートさせている。そんな矢先、序盤戦ですでに優勝争いに加われているのは嬉しい誤算。後続に世界ランキング4位のウェストウッドや同9位のポール・ケイシー（英／通算4アンダー9位タイ）、同14位のセルヒオ・ガルシア（スペイン／9位タイ）ら強豪がひしめいているが、ランフォードは気後れすることなく決勝ラウンドの36ホールを戦い抜くつもりだ。

　その他、南アシリーズで2連勝したシャール・シュワーツェル（南ア）が通算5アンダー7位タイにつけているが、前週優勝のマーティン・カイマー（独）は通算イーブンパーの32位タイにとどまり、ベテランのケニー・ぺリー（米）はスコアを伸ばせず、通算2オーバー56位タイとカットラインぎりぎりながら予選は何とかクリアした。