昨年のQスクールで最終日に『64』と爆発し今季の出場権を獲得した24歳のリック・クラッツ（豪）が、並み居る強豪を抑え単独トップに躍り出た。

　欧州ツアーのアブダビ・ゴルフ選手権（UAE、アブダビGC）は現地時間の22日、第2ラウンドの競技を終了した。初日25位タイにつけていたクラッツが11バーディ（9アンダー63）の猛攻で通算12アンダーまでスコアを伸ばし、2位タイに並んだ世界ランク13位のセルヒオ・ガルシア（スペイン）、ピーター・ハンソン（スウェーデン）、シェーン・ローリー（アイルランド）に1打差をつけ、トーナメントをリードした。

　昨季の今大会で2位タイに食い込んでいるマーティン・カイマー（独）は通算10アンダーで、欧州期待の新鋭クリス・ウッド（英）らと5位タイにつけたが、初日トップのイアン・ポルター（英）はスコアを伸ばせず通算9アンダーで、エドアルド・モリナリ（伊）らと並び8位タイに後退した。

　単独首位に浮上したクラッツは「今日は完全にゾーンに入っていた。グリーンに乗せた時点で全てのパットが入ってくれた。こういう日もあるものだね」と『63』の好スコアを喜んだ。すでにアジアンツアーでは2勝を挙げているが欧州では無名の存在。今大会はビッグネームが目白押しだが「その中でどこまでプレッシャ?に耐えられるかが課題」と、残り2日もこの位置をキープするつもり。豪州出身の新鋭がどこまで踏ん張れるか注目だ。

　尚、ディフェンディング・チャンピオンで初日72位タイと出遅れていたポール・ケイシー（英）は、この日3アンダー69にスコアをまとめ（通算3アンダー）、ジェフ・オギルビー（豪）、コリン・モンゴメリー（スコットランド）らと49位タイで予選をクリアしたが、昨年欧州ツアー賞金王に輝いたリー・ウェストウッド（英）は試合勘が戻らず、『78』の大叩きで通算3オーバー105位タイで決勝ラウンド進出を逃している。