尾崎直道の悲願のアメリカ初勝利は、今回もあと一歩のところでお預けとなった。

　米チャンピオンズツアーの東芝クラシック（カリフォルニア州、ニューポートビーチCC）は現地時間13日、最終ラウンドの競技を終了。首位と4打差の3位タイからスタートした尾崎は出だし3ホールで2バーディを奪う快調な立ち上がりを見せ、初日からトップを快走するニック・プライス（ジンバブエ）を追いかける。だが6番でボギーを叩き足踏み状態となり、プライスが10番までにスコアを3つ伸ばし万事休すかに思われた。

　ところが、バックナインに入ると尾崎も意地を見せる。11番バーディの後、14番パー4でなんとセカンドショットを直接カップに沈めるチップインイーグルを奪取。さらに16番でバーディを奪い、この時点でプライスとは2ストローク差。上がり2ホール連続バーディなら追いつくチャンスだったが、17番パー3で痛恨のボギー。18番でもスコアを伸ばせず4アンダー67でホールアウト。通算17アンダーで完全優勝を達成したプライスに3打届かず通算14アンダー3位タイにとどまった。それでも「年々、年下が増えてここ（米チャンピオンズツアー）で戦うのが苦しくなってきた」と弱気なことを語っていたとは思えない健闘ぶり。悲願のアメリカ初Vも夢ではないことを自らの実力で証明した。

　その他、通算16アンダー単独2位にマーク・ウィービー（米）が入り、尾崎と同じ3位タイにマイケル・アラン（米）。レギュラーツアーでも活躍するフレッド・カプルス（米）は通算13アンダー5位タイ、今季浮き沈みが激しいベルンハルト・ランガー（独）は通算7アンダー28位タイに終わっている。