タイガー・ウッズ（米）が欧州ツアーのクライマックスに乱入する。

　欧州ツアーのファイナル・シリーズ第3戦、ターキッシュ・エアラインズ・オープンは現地時間7日、トルコのザ・モンゴメリー・マックス・ロイヤルを舞台に開幕。今季から同ツアーの一戦となった今大会では、タイトル争いを中心にした戦いが繰り広げられるが、そこに割って入るのが世界ランクNo.1のタイガーだ。

　先週のWGC-HSBCチャンピオンズはスキップしたタイガーだが、その前に行われたエキシビションマッチではローリー・マキロイ（北アイルランド）に敗れている。風邪をひいていたという事情もあるが、世界一の男としてそのままではプライドが許さない。残念ながら今大会にマキロイは出場していないが、気持ちの良いクリスマスを迎えるためにもここで存在感を示しておきたいところだ。

　初日は、米ツアー昨季最終戦でタイガーを逆転し、ヨーロッパ勢初の年間王者に輝いたヘンリック・ステンソン（スウェーデン）、全米オープン王者のジャスティン・ローズ（英）とともにプレーする。米国のビッグタイトルを手にしたステンソンは、欧州賞金王に向けてもランキング首位を快走しており、ファイナル・シリーズの注目の的だ。ステンソンに米ツアーのリベンジをするという意味でも、タイガーにとっては負けられない戦いになるに違いない。

　大会前のデモンストレーションでは、欧州とアジアを結ぶトルコのイスタンブールという地を象徴し、文字通りアジアと欧州をつなぐボスポラス海峡にかかる橋の上に立ち、特設ティーからドライバーショットを放って見せたタイガー。1,510メートルの長さを持つボスポラス橋の片側を20分間通行止めにしてショットを打ち、トルコでの欧州ツアー初開催を祝福した。「ゴルファーとして初めて、このようなことができて素晴らしかった。イスタンブール訪問を本当に楽しんでいる」と笑顔をのぞかせたが、同時に大会への意気込みも十分のようだ。

　賞金ランキングでは現在、ステンソンが14万5,865ユーロ（約1,950万円）差で2位のグラエム・マクドウェル（北アイルランド）をリード。「ここ2週間で8ラウンドしたけど、そのうち3ラウンドは本当にいいプレーができていた。（この）あと2試合残っている。グラエムは今週いないけど、最後のドバイでは何が起こるかわからない。だから今週頑張るよ」と、不敵な表情を見せてダブルタイトル獲得にターゲットを絞っている。