欧州選抜の連覇で幕を閉じた今年のライダーカップ（ニューヨーク州／ベスページブラック）。大会終了後、ローリー・マキロイ（北アイルランド）は自身が受けた過剰な観客の振る舞いについて口を開いた。

　米ゴルフチャンネルによると、マキロイは地元ニューヨークの観客から罵声や、個人的な中傷を繰り返し浴びた。中にはマキロイの家族や友人にまで侮辱の言葉を投げかける者がいたほか、観客のひとりが妻・エリカさんに向かってビールを投げつけるという事件が起きた。

「こんな行為は許されない。ゴルフはもっと高い基準を持つべきだ。ゴルフは人々をつなぎ、礼儀やルール、他人への敬意を教えてくれるスポーツ。だが今週は、そういったゴルフの価値が見えなかった。これがライダーカップで普通とされるようになってはいけない」

　マキロイはまた、観客の偏った応援スタイルにも言及し、公平なスポーツ観戦の重要性を訴えた。

「2027年にアイルランドで開催される時には、今回のようなことは容認しないと我々のファンにしっかり伝えたい。今日のシングルスでも、スコッティ（・シェフラー）への応援はあまり聞こえなかったが、僕へのヤジはたくさんあった。選手を応援するのが本来あるべき姿だ」

　妻のエリカについては、「彼女はとても強い女性。今週も常に品格と冷静さ、誇りを持ってすべてに対応してくれた」とマキロイは語った。

　チームメイトのジャスティン・ローズ（英）は、エリカさんがビールを投げつけられた件について報道で初めて知ったと話し、「それでも彼女はチームルームでそれを持ち出すこともなく、大ごとにはしなかった。エリカの強さが分かる」と称賛した。

　また、シェーン・ローリー（アイルランド）も「彼女が受けた罵声の量は信じられないほどだった。それでも彼女は夫を、チームを、誇りを持って支えていた。本当に敬意を表したい」と語った。

　最後に、ニューヨークでのライダーカップにはもう出たくないのでは？という問いに対し、マキロイは「同じ結果（優勝）になるなら、絶対にまた出るさ」と少し笑って返したという。

（写真：Getty Images）