先月行われた今季メジャー最終戦、全米プロゴルフ選手権を制した若きヨーロッパのエース、マーティン・カイマー（独）が上がり2ホール連続バーディを奪い頭ひとつ抜け出した。

　欧州ツアーのKLMオープン（オランダ、ヒルヴァーシュムGC）は現地時間11日、第3ラウンドの競技を終了。前日6位タイにつけていたカイマーが5バーディ、1ボギーの4アンダー66をマークし、通算10アンダーで単独トップに躍り出た。1打差の2位タイにファブリジオ・ザノッティ（パラグアイ）とクリスチャン・ニールソン（スウェーデン）が続き、前日首位に並んでいたシブ・カプール（インド）とニコラス・コルサーツ（ベルギー）はともにスコアを伸ばせず、通算8アンダー4位タイに後退。アメリカでシードを失い欧州に活路を求めているトッド・ハミルトン（米）は通算7アンダー7位タイにつけている。

「こういう場面はアグレッシブに攻めてリードしておくのが得策だ」とカイマーがキャディに耳打ちされたのは16番をパーで終了した時のこと。その言葉に応えるにように25歳のカイマーは思い切りの良いプレーで17番をバーディ、さらに最終ホールもバーディで締めくくり、後続に1打差をつけトーナメントをリードした。カイマーにとってこれが全米プロに優勝して以来のヨーロッパ凱旋試合。「今年はライダーカップに出場することが目標だったけど、それが叶った今、賞金王が新たな目標に加わった」とさらなる高みを目指すつもりだ。

　もし今週優勝すれば望み通り賞金ランク1位に浮上する。「一瞬でもトップに立ったら、勝たなければならないと思っている。もちろん明日は勝ちに行く」と力強く勝利宣言したカイマーに、果たして勝利の女神は微笑むのか…？　

　なお、同じく今年のメジャーチャンピオンで全英オープン覇者のルイス・ウーストハウゼン（南ア）は第3ラウンドで4アンダー66をマークし、前日の63位タイから通算4アンダー14位タイにジャンプアップしている。