海外男子メジャーの全米オープンゴルフ選手権は12日、ペンシルベニア州のオークモントカントリークラブ（7,372ヤード・パー70）で第1ラウンドが行われ、韓国のキム・シウとイム・ソンジェが2アンダー3位タイと好スタートを切った。

　米ツアー4勝のキムはホールアウト後のインタビューで、「今日は風も少なくて、最初の数ホールで良いスタートが切れた」と語り、自信をのぞかせた。初のオークモントで、練習ラウンドの段階からその難易度に圧倒されていたという。「正直、自分が何をしてるか分からない感じだった。でも今日はすごく良いゴルフができた」と苦笑いまじりに話した。

　同ツアー2勝のイムは、一時は5アンダーまで伸ばしていたが、終盤のパッティングミスでやや後退。それでも、「全体的にはすごく良いプレーができた。もともとアンダーパーを目指していたので、目標は達成できた」と前向きに振り返った。

　オークモントのグリーンは、選手たちの間で全米一の難関とも言われるほど。その点について、イムは「とにかく速くて、起伏もあって、読みがとても難しい」と語り、距離感を合わせることがカギだったと明かす。一方のキムも「少しでもラフに入るとスコアにならない」と警戒しながらも、フェアウェイキープを意識したことで良い流れをつかめたようだ。

　ここ最近はメジャーでの安定した成績が評価されつつあるキムは、「これまでメジャーでは自信が持てなかったが、全米プロ（8位タイ）での経験が自信につながった。今日のラウンドはその成果だと思う」と、精神的な成長も示唆。イムも全米プロでは予選落ちに終わったが、マスターズトーナメントでは5位タイに入るなどメジャーでの存在感を確実に高めている。

　ちなみに、全米オープンで優勝したアジア人選手はまだおらず、韓国勢が最後にメジャーを獲ったのは、2009年の全米プロでY.E.ヤンが優勝したときだ。

（写真：Getty Images）