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「すべてのアスリートに満ち足りた一打を」10月発売のヤマハ新「RMX VD」シリーズを試打してみた

2023年9月14日(木)午前9:00

 ヤマハが10月に発売する新しい「RMX VDシリーズ」。9月11日にドライバー・アイアン・フェアウェイウッド・ユーティリティのフルモデルラインナップが発表されましたが、その直前の9月上旬、特別に新製品を試打する機会をいただきましたのでそのインプレッションをレポート。担当の方からは「すべてのアスリートに満ち足りた一打を」というキャッチコピーを強調されたのですが、果たしてどのような進化を遂げているのでしょうか。

 まずドライバーは、市場ニーズを踏まえて前作の2モデルから1つ増やし「VD/R」「VD/M」「VD/X」の3モデルをラインナップ。飛びの三要素である初速・打ち出し角・スピン量をより最適化させた「Bull's-eye Face(ブルズアイ フェース)」テクノロジーを全モデルに搭載しさらなる飛距離性能を引き出しているほか、新構造を採用して軽量化を実現したシャフトスリーブは、ロフト角の可変幅が従来の±1度から±2度まで変更できる仕様に変わりました。
 

RMX VD/Rドライバー

 「RMX VD/R」は、ヘッド体積445cm3の小ぶりなヘッドで、FADE側(トゥ側)からDRAW側(ヒール側)に重心距離を調整することができるスライドウェイトを搭載。契約選手である今平周吾プロが、本モデルのプロトタイプで3月の開幕戦「東建ホームメイトカップ」で優勝し話題となりましたが、まさにバーディを獲るためにフェアウェイのターゲットを狙い撃ちできるような操作性を実感することができました。
 

RMX VD/Mドライバー

 9月の日本女子プロゴルフ選手権でツアー2勝目をあげた神谷そらプロが使用しているのは「RMX VD/M」。ヘッド体積は460cm3で、フェース側とバック側に動くスライドウェイトで重心深度をアレンジすることができるモデルです。「VD/R」と比べて適度なつかまりとやさしさがありつつ、重心深度を調整することで自分好みの球筋に仕上げていくことができます。
 

RMX VD/Xドライバー

 そして「RMX VD/X」は、FADE側(トゥ側)からDRAW側(ヒール側)にかけて4箇所のウェイトポジションがあり重心角・重心深度・慣性モーメントを変えることができます。ウェイトの重さは約14gあり、それぞれのポジションで振り心地や球筋の違いが感じられ、スライサーからフッカーまでが使えるオールラウンダーなモデルになっています。
 

左:VD/Mアイアン、右:VD/Rアイアン

 アイアンも3モデルがラインナップされていますが、目を引いたのはフルモデルチェンジを果たした「VD/R」と「VD/M」。「あえて狙った」というそのデザインは、バックフェースだけでは区別がつかないほどよく似ています。
 

RMX VD/Rアイアン

 既に今平プロや神谷プロが使用している「VD/R」は、前作から重心位置を1.9mmセンター側にずらすことで、より安定したスピン量を実現。さらに重心深度が深くなりスイートスポットが増えたことで寛容性も増したといいます。「焼きなまし製法」による軟鉄鍛造ならではの打感は、どんなアスリートゴルファーでも心地よい手応えに感じました。
 

RMX VD/Mアイアン

 「ツアー系ディスタンスアイアン」とタイプ分けされた「VD/M」は、「軟鉄鍛造+ばね鋼フェース+樹脂バッジ」を採用することで打感とインパクトエリアのパフォーマンス向上の両方を実現。ボールの最高到達点とスピン量を軟鉄鍛造アイアン同等にキープしながら、飛距離アップを実現しています。打感も良く、ツアー18勝の藤田寛之プロが実戦投入していることからも、その完成度の高さが伺えます。
 

RMX VD/Xアイアン

 そして、横慣性モーメント4,000g・平方センチメートルという驚きの数値で誕生した「VD40」の後継機「VD/X」は、前作で評価された直進安定性に加えてフェース肉圧を薄肉化して反発性能を向上。高比重かつ大容量のタングステンウェイトによる低重心化も加わり、圧倒的な飛距離を実現しています。
 

RMX VD フェアウェイウッド

 前作で契約外選手も多く使用して話題となったフェアウェイウッド「RMX VD FW」は、前作同様βチタンフェースとチタンボディ、カーボンクラウンを搭載しており、大きな飛距離性能が魅力。それに加えて、3Wと5W・7Wで最適な重心高さを分けて設計し、スピン性能の向上に成功しました。試打では普段使用しているクラブと比べて10〜15ヤードほど飛んでおり、前作を上回る評価も期待できる仕上がりでした。
 

RMX VD ユーティリティ

 またよりシャープな形状に変わったユーティリティ「RMX VD UT」も、植竹希望プロがテスト後すぐバッグに入れるなど、ツアーで戦うための必要な飛距離とスピン性能がさらに進化しているように感じました。

   今回の試打で、ツアープロのフィードバックを反映させながらよりアスリート向けのモデルへと進化を遂げていることが実感できた新しいRMXシリーズ。契約プロたちがすぐさま実戦投入し勝利していることからも、その性能を疑う余地はありません。ぜひ試打して「本気のヤマハ」を体験していただきたいです。
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