米女子ツアーアジアシリーズ初戦でロレックスランキング（女子世界ランキング）不動のNo.1、ヤニ・ツェン（台）が期待通りの好発進を切った。

　同ツアーのLPGAハナバンク選手権が韓国・仁川のスカイ72GCオーシャンCを舞台に現地時間7日に開幕。初日のこの日、コースレコードの7アンダー65をマークしたツェンが単独トップに立った。1打差の単独2位にシェラ・チョイ（韓）が続き、大会3連覇を目指すナ・エン・チョイ（韓）がサンドラ・ガル（独）と並び2打差の3位タイにつけている。

「我慢強く良いプレーができました。出だしは少しテンポが早くなってしまったのですが、それに気づいて修正してから波に乗れました。3パットのボギーが3つあったけれど、10バーディには満足。特にパー5でバーディを量産できたのが今日の勝因です」とツェン。ポールポジションをゲットしながら「先のことは考えず、目の前のショットに集中したい」と平常心を貫く覚悟を示した。

　同組で回ったディフェンディング・チャンピオンのナ・エン・チョイもノーボギーの5アンダー67で回り「完璧な内容でした」と満足げだったが、そのチョイをして「今日のヤニ（・ツェン）は以前とは別人のようでした。自信に溢れ、歩いている姿を見ただけでオーラを感じた」と言わしめた。今季メジャー2勝を含むツアー5勝を挙げているツェンにすでに脱帽気味たが、「私も彼女の歩き方を真似して、自信を持ってプレーしたいです」と3連覇への意欲は失っていない。大ギャラリーの応援を味方につけたチョイは「ホームは良いですね。ギャラリーは多いほど嬉しいです」と打倒ツェンに燃えている。

　その他上位陣は、4アンダー68の5位タイにポーラ・クリーマー（米）と、ソフィ・グスタフソン（スウェーデン）、ツアー通算8勝の実績を持つママさんプロ、金美賢（韓）らが並ぶ。日本勢では唯一、上田桃子が出場しているが2バーディ、3ボギーの1オーバー73とふるわず、45位タイと出遅れてスタートダッシュはならなかった。