宮里藍が今シーズン2勝目に向け好位置をキープした。

　米女子ツアーのウォルマートNWアーカンソー選手権（アーカンソー州、ピナクルCC）は現地時間10日、第2ラウンドの競技を終了。連覇を狙うヤニ・ツェン（台）がエイミー・ヤン（韓）と並び首位を快走しているが、この日15位タイからスタートした藍も4アンダー67の好スコアでリーダーボードを浮上。通算6アンダーとして首位の2人に3打差の8位タイまで順位を上げ、逆転Vに望みを繋いだ。

　藍にとって心強いデータがある。それはこの大会は逆転で優勝が決まるケースが多いということ。2008年にはミーナ・リー（韓）と池恩熹（韓）が首位タイで最終日を迎えたのだが、リー・スンワ（韓）が4アンダー68をマークして2人を逆転。09年には2日目を終えキム・ソンヒ（韓）が首位に立ったが、最終日に『64』の猛チャージを見せた申智愛（韓）が逆転勝利をものにしている。また昨季大会では2日目のトーナメントリーダー、ミッシェル・ウィー（米）を抑えツェンが逆転Vを達成。ここではなぜか2日目のリーダーが逃げ切れないというジンクスがある。

　とはいえロレックスランキング（女子世界ランキング）1位のツェンが易々と逆転を許すとは思えない。しかし信頼するメンタルコーチ、ピア・ニールソン（スウェーデン）とリン・マリオット（米）両女史が会場を訪れ、直にアドバイスを貰える今週「凄く良い状態でプレー出来ている」と言う藍が、今季2勝目を挙げる可能性も少なくないはずだ。

　藍以外の日本勢は、野村敏京が4アンダー67をマークし、通算5アンダーで初日の24位タイから12位タイに順位を上げたが、昨季大会3位入賞の宮里美香は通算3アンダーで28位タイにとどまっている。