日本の実力者が揃ってメジャータイトルを奪いに行く。

　米女子ツアーの今季メジャー第2戦、ウェグマンズLPGA選手権は現地時間23日、ニューヨーク州、ローカスト・ヒルCCを舞台に開幕。昨季大会で宮里藍は3位タイ、宮里美香は3日目まで2位タイといずれも優勝争いに顔を出している。さらに、上田桃子、有村智恵、野村敏京の実力者たちが勢揃いして、世界の舞台に挑む。

　昨季、開幕戦からものすごい勢いでツアーを引っ張っていた宮里藍だが、今季はここまで未勝利。日本ツアーに戻っても優勝することができず、フラストレーションがたまっている。だが、ここはいいイメージを持っているコース。ライバルのヤニ・ツェン（台）が、ロレックスランキング（女子世界ランキング）No.1の座をキープし続ける状態に一矢報いるためにも、樋口久子以来日本人2人目となるメジャー大会優勝を飾りたいところだ。

　また、米ツアーを主戦場にしている上田は2007年のミズノクラシック以来の同ツアーでの優勝を狙う。さらにルーキーながら日本ツアーデビュー戦でいきなり優勝するなど底力を秘めている野村も楽しみだ。両者には何か大きなことをやりそうな気配が漂っている。

　日本ではすっかりツアーの顔となった有村は、今季メジャー大会初戦のクラフト・ナビスコ選手権で7位タイに入るなどして自信をつけてきている。今大会も2年連続の出場となるだけに、そのプレーぶりに注目だ。

　昨季大会、通算19アンダーをマークし、2位に12打差という歴史的大差で完全優勝を飾ったクリスティー・カー（米）は「今週末を楽しみにしている。タイトルを守りたい。昨年に続くことができればいいね。自分にプレッシャーをかけることなく、昨年のようなプレーをしたい」と、笑顔で連覇を誓った。

　欧州勢が強い男子ツアーとは違い、女子ゴルフ界はアジア勢が幅を利かせている。だが、世界最強を誇る米ツアーが最大のピンチを迎えているのは男女共に同じ。ツェンや日本勢、韓国勢などがタイトルを狙う中、カーら米国勢も必死で戦い続ける。