申智愛（韓）のトリプルタイトルへの挑戦がいよいよ正念場を迎える。

　米女子ツアーは、現地時間12日開幕のロレーナ・オチョア招待（メキシコ、グアダラハラCC）と最終戦LPGAツアー選手権の2試合を残すのみとなったが、すでにルーキー・オブ・ザ・イヤー（新人賞）を決めている申は、この時点でロレックス・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー（年間最優秀選手）、賞金女王のランキングでも首位に立っている。

　ルーキー・オブ・ザ・イヤーとプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの同時受賞となれば、1978年のナンシー・ロペス（米）以来2人目の快挙。申自身は「今年の目標は新人王だったけれど、今はチャンスがあるからボーナスとして（他のタイトル獲得に向けて）頑張りたい」とリラックスして臨んでいるだけに怖いものはない。

　だが、他の選手も手をこまねいて見ているわけではない。今季はここまで今ひとつだった大会ホステスのロレーナ・オチョア（メキシコ）は、4年連続のプレーヤー・オブ・ザ・イヤー獲得に意欲満々。現在4ポイント差で申を追っており逆転の可能性は残されている。

　もちろん、1987年の岡本綾子以来となる日本人の賞金女王がかかる宮里藍にとっても大切な戦いだ。申とは24万489ドル（約2,200万円）差の2位とあって、残り2戦はいずれも必勝体制で臨みたい。

　今大会は初日からホステスのオチョア、ブリタニー・リンシコム（米）と一緒の最終組と実力者らしい扱いを受けており、大一番に強い宮里の闘志に火がついている。