ナ・エン・チョイ（韓）がライバルとの激闘を制し、故郷で嬉しい勝利を飾った。

　韓国・仁川のスカイ72GCを舞台に開催されていた米女子ツアーのハナバンク・コロン選手権は現地時間の1日、最終ラウンドを行いツアー2年目のチョイが同期のライバル、ヤニ・ツェン（台）を下し地元優勝を達成した。

　前半はツェンや猛烈に追い上げたマリア・ヨース（スウェーデン）に押され気味だったが、終始落ち着いたプレーでノーボギーの5アンダー67をマークしたチョイが、最後はただひとり二桁アンダーにのせる通算10アンダーで後続を振り切った。

　2位タイにはツェンとヨースが入り、通算6アンダー単独4位に地元のラン・ハン（韓）。現在賞金ランク1位の申智愛（韓）は通算3アンダー単独6位にとどまった。

　勝てそうで勝てなかった昨シーズンの悔しさをバネに、今季ツアー2年目を戦うチョイは、先のサムソン・ワールド選手権で宮里藍を振り切って初優勝を飾ると、「一番勝ちたかった」地元の大会で早くも2勝目をゲット。表彰式ではファンを前に感極まり、嬉し涙を流して喜んだ。これで今シーズンの獲得賞金は120万ドル（約1億1,000万円）を超え、ロレーナ・オチョア（メキシコ）、ツェンらを抜き10位から5位に浮上。「他の選手のことは気にせず、自分のプレーに徹してベストを尽くす」という達観した精神状態が、前半ライバルにリードを許しながら静かにチャンスを待つ必勝スタイルにつながった。

　一方、日本勢は前日悔しい思いをした上田桃子が3バーディ、1ボギーの2アンダー70にスコアをまとめ、通算1アンダーで11位タイとまずまずの位置でフィニッシュ。最終18番のバーディ奪取は次週、日本で行われるミズノクラシックにも弾みをつけそうだ。

　もうひとり、宮里美香は前日81の大叩きで下位に低迷していたが、この日も2オーバー74とスコアを伸ばせず、通算10オーバー58位タイで3日間の競技を終えている。