宮里藍がトップ20圏内に浮上した。

　米女子ツアーのメジャー今季第3戦、全米女子オープンはペンシルベニア州ベスレヘムのソウコン・バレーCCを舞台に現地時間の11日、第3ラウンドの競技を終了。前日37位タイの宮里（藍）が難コンディションの中、パープレーにスコアをまとめた。通算6オーバーで首位のクリスティー・カー（米）に8打差の17位タイに順位を上げた。

　1番パー5でバーディを奪って幸先の良い滑り出しを切った宮里（藍）は、その後も粘り強いプレーでこの日2バーディ、2ボギーのイーブンパー71。終盤の15番、18番で距離の長いパーパットをど真ん中から沈めるとガッツポーズも飛び出した。

「3日目にしてようやくイーブンパーで回ることが出来ました。スコアにはすごく満足しています」とさわやかな表情を浮かべた宮里（藍）。「良くても悪くても一喜一憂することなく、淡々とプレー出来た」ことで、予選ラウンドのもやもやを吹き飛ばした格好。最終日は「ミスを少なくして、前向きに良い形で終われたら」とベスト10フィニッシュを視野に入れた。

　その他の日本勢は、前日8位タイの好位置につけていた不動裕理が3日目は一転、絶不調。ショット、パットともに精彩を欠き、ノーバーディの9オーバー80を叩き、通算11オーバーで一気に49位タイまで順位を下げた。だが、ともに1オーバー72にスコアをまとめた福嶋晃子と上田桃子はそれぞれ通算7オーバー23位タイ、通算8オーバー27位タイにつけている。

「グリーンが速いのでタッチが合う」とパッティングが好調の福嶋と、「ショットは悪い」ながら復調の兆しを見せる上田が、明日は「アンダーパーをマークして1つでも上に行きたい」と口を揃えた。尚、カットラインぎりぎりで決勝ラウンド進出を決めた宮里美香は通算14オーバー61位タイに低迷中。佐伯三貴、大山志保の2人は予選ですでに姿を消している。

　上位は前日のトーナメントリーダー、カーがただひとり通算アンダーパーとなる通算2アンダーで単独トップ。2打差の2位に池恩熹（韓）、通算2オーバー3位タイにテレサ・ルー（台）、ジャン・レイノルズ（米）の2人が続いている。2位からスタートしたポーラ・クリーマー（米）は10番でトリプルボギーを叩くなど乱れ、通算6オーバーで宮里と同じ17位タイに後退。必勝を誓っていたロレックスランク（女子世界ランク）No.1のロレーナ・オチョア（メキシコ）も不発で通算8オーバー27位タイに沈んでいる。