本命のロレーナ・オチョア（メキシコ）が失速したことで優勝争いは混沌として来た。

　米女子ツアーのミケロブ・ウルトラ・オープン at キングスミル（バージニア州ウィリアムスバーグ、キングスミル・リゾート＆スパ）は現地時間の9日、第3ラウンドの競技を行ったが、ムービングデーらしく上位の順位が大きく入れ替わった。

　中でも衝撃だったのが初日から快調に首位を走って来たオチョアの乱調。前半は2バーディ、1ボギーの1アンダー35で切り抜けたが、後半に入ると14番でグリーン奥からアプローチが寄らずにダブルボギーの大誤算。他にもボギーを2つ叩いて3オーバー74と崩れた。その間、リンジー・ライト（英）がノーボギーの7アンダー64と爆発。クリスティー・カー（米）も5つスコアを伸ばして通算15アンダーとし、その2人が首位タイを分け合い、オチョアはトップに5打差の5位タイに後退した。

　通算14アンダー単独3位にキム・インキョン（韓）、通算13アンダー単独4位にキム・ソンヒ（韓）。オチョアと同じ5位タイにナタリー・ガルビス（米）、ウェンディ・ワード（米）が並んでいる。

「何が起きたのかわからない。でも突然、何かが変わってしまった」とオチョア。同組で回ったカーも「オチョアがあんなに苦しんだのを見たことがない」と言うほど、ショットは曲がり、2メートル以内のパットが度々カップに蹴られる散々の内容。しかしオチョアは「ゴルフとはそういうもの。あるがままを受け入れるしかない。まだトップ10にいるから、明日良いプレーをすれば…」と諦めていない。

　一方、日本勢は大山志保が終盤バーディとボギーが交互に出るゴルフで最終ホールをボギーとしたものの、1つスコアを伸ばし通算8アンダーで8位タイの好位置をキープ。以前から「オチョアとたくさん一緒に回りたい」と語っていたが、その思いが通じて最終日はオチョアと同組でのプレーが待っている。女王から学びつつ、自分のゴルフに徹して上位を狙いたい。

　前日の好プレーで上位に浮上した宮里藍は、この日ボギーが先行する苦しいラウンド。終盤2つバーディを奪い返したが、1オーバー72止まり。通算5アンダーは20位タイに後退した。体調が気になる上田桃子は2日続けてイーブンパー71で回り、通算2アンダー32位タイ。宮里美香はスコアを1つ落とし、通算1オーバー51位タイに低迷中。