宮里藍が自身の親友でもあり前女王でもあるロレーナ・オチョア（メキシコ）とのプレーで良いイメージを取り戻し、世界ランクNo.1奪還と逆転賞金女王への望みをつなぐ。

　現地時間11日開幕の米女子ツアー、ロレーナ・オチョア招待（メキシコ、グアダラハラCC）で宮里は大会ホステスのオチョアとパット・ハースト（米）との組で予選ラウンドを戦う。これは宮里にとって最高の組み合わせだ。今年5月に行われたオチョアの引退試合、トレス・マリアス選手権（メキシコ、トレス・マリアスGC）ではオチョアから指名され予選ラウンドを同組でプレー。結果、見事に優勝を飾り敬愛するオチョアから祝福を受けた。同時に、親友の引退に最高の形で花を添え、ともに万感の涙を流し合った。

　今大会の舞台もトレス・マリアス選手権と同じメキシコとあって、その感動がよみがえるようなゴルフを披露してくれることだろう。現在世界ランクでは6位に後退している宮里だが、自身が「今季最大の目標」と公言するプレーヤー・オブ・ザ・イヤー獲得のチャンスは十分に残っているほか、今大会で優勝すれば日本人23年ぶりとなる米女子ツアー賞金女王の可能性もわずかながら出てくる。前週のミズノクラシックでは2日目『79』を叩き69位タイとふるわなかったが、最近の不調の波を吹き飛ばすほど宮里のモチベーションは高いはずだ。

　一方、母国で久々にプレーするオチョアは「再びツアーの競技に参加できて本当に良い気分。これまで一緒に過ごしてきたプレーヤーやキャディの友達と会えるのは最高ね。楽しむ事が一番だと思っている。去年までは世界No.1として毎週のように良いプレーをしなければならないというプレッシャーを感じていたけど、今年はすべてのことが違って見えるわ。競技者としてのストレスはなく、リラックスして臨めるから」と笑顔を見せている。

　その他、昨年のこの大会で念願のツアー初優勝を飾ったミッシェル・ウィー（米）も参戦。思い出の地で大会連覇とツアー3勝目に向けて気合十分だ。日本勢からは宮里藍のほかに宮里美香も出場。こちらは引き続き好調なだけに、自身初となる米ツアー勝利のチャンスを虎視眈々と狙う。