激しい追い上げも及ばず、宮里藍の米女子ツアー初優勝はまたしてもお預けだった。

　同ツアーのLPGAステート・ファーム・クラシック（イリノイ州スプリングフィールド、パンサー・クリークCC）は現地時間7日、最終ラウンドの競技を終了。首位タイに2打差の通算10アンダー4位タイから逆転を狙った宮里は、1番バーディで幸先の良いスタートを切ると、12番までにスコアを2つ伸ばした。13番ではイーグルも奪取し、追撃態勢に入ったかに見えたが、15番のボギーで失速。16番をバーディとし、結局4アンダー68の通算14アンダーでホールアウト。猛烈なバーディ合戦となった優勝争いに生き残ることはできず、6位タイに終わった。

　一方、優勝争いはトップタイで出たクリスティー・カー（米）とクリスティー・マクファーソン（米）の2人は今ひとつエンジンがかかりきらない。そんな中、後続の韓国勢が激しいデッドヒートを展開。出だし3ホール連続バーディの朴セリ（韓）に先手を奪われたが、キム・インキョン（韓）が負けずに食らい付く。通算16アンダーで並んで一歩も譲らず、残りはわずか2ホールとなった。

　雨と風が襲いかかるコンディションの中、キムは17番でバーディ。朴に1打差をつけると、18番でもバーディパットがカップに入りかけたがパーに終わった。7アンダー65の通算17アンダーでホールアウトして後ろの組の選手達を待った。ところが、雷雨がコースを覆い、20分間プレーは中断。再開後に追いつかれることはなく、来週21歳の誕生日を迎えるキムは勝ち星で自らを祝福した。「準備は万端だったけど、優勝は自分でどうこうできるものじゃない。だからベストを尽くしただけ」と無邪気に笑った。

　朴は通算16アンダーでフィニッシュし、後輩のキムに1打及ばず単独2位に終わった。通算15アンダー3位タイに韓煕円（韓）、リー・ジヨン（韓）、アンジェラ・スタンフォード（米）。前日首位タイのカーは宮里、ポーラ・クリーマー（米）、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）らと並ぶ通算14アンダー6位タイだった。尚、宮里以外の日本勢は予選で姿を消している。