日本勢がまずまずの滑り出しを見せる中、連覇を狙うロレックスランキング（女子世界ランキング）1位のヤニ・ツェン（台）が最終ホールのイーグルで観客を魅了した。

　米女子ツアーのウォルマートNWアーカンソー選手権（アーカンソー州、ピナクルCC）が現地時間9日に開幕。初日のこの日、共にノーボギーの5アンダー66をマークしたツェンとステイシー・ルイス（米）が首位に並んだ。

　1打差の3位タイにカレン・スタップルス（英）、テイラー・レオン（米）、朴ジヨン（韓）の3人がつけ、2打差の6位タイにポーラ・クリーマー（米）、モーガン・プレセル（米）、スーザン・ピーターセン（ノルウェー）、ナ・エン・チョイ（韓）ら実力者が続いている。

　日本勢は10番からスタートした宮里藍が11番から3連続バーディを奪う快調な立ち上がりを見せたが、14番以降チャンスにパットが決まらずスコアカード通りのプレーが続く。そして後半の4番で遂に我慢出来ずにボギー。結局バーディは序盤の3つだけで2アンダー69で回り、15位タイにとどまった。

　また昨季大会で、最終日の猛チャージで優勝したツェンを脅かし単独3位に食い込んでいる宮里美香は4つのバーディを奪いながらボギーも3つ叩いて1アンダー70止まり。野村敏京らと並び24位タイからのスタートとなった。

　首位に並ぶ2人は奇しくも今季メジャー初戦のクラフト・ナビスコ選手権で最終日最終組を一緒に回り激闘を繰り広げた者同士。そのときは首位のツェンに2打差の単独2位からスタートしたルイスが見事に逆転し、初のメジャータイトルに輝いているが、今回54ホールの短期決戦でどんな結末が待っているのか注目が集まる。

　最終18番でセカンドショットを1.8メートルに寄せてイーグルを奪い首位に躍り出たツェンが「ゴルフの調子自体は決して良くないけれど、我慢してスコアをまとめることが出来て良かった。最後のイーグルは完璧です。こういう終わり方は明日に繋がる」と言えば、上がり2連続バーディで地元の大ギャラリーの大歓声を一身に集めたルイスは「（スタートホールの）1番では凄く緊張しましたけれど、良いプレーが出来た自分を褒めたい。前半の我慢が17番＆18番の連続バーディに繋がりました。こういう日は笑顔が止まりません」と自画自賛。「ヤニ（・ツェン）のライバルになりたい」というルイスが地元ギャラリーの後押しを受け不動の“女王”に果敢に挑む。