前週のエビアン・マスターズで大活躍の2人が優勝を狙える位置をがっちりキープした。

　米女子ツアーのメジャー今季最終戦、全英リコー女子オープンは英、ランカシャーのロイヤル・リザム＆セント・アンズGCを舞台に現地時間の7月31日、第2ラウンドの競技を行った。初日に比べ穏やかなコンディションの中、日本勢は三塚優子が2日連続1アンダー71にスコアをまとめ、通算2アンダーで首位タイに1打差の単独3位。2週連続優勝を狙う宮里藍も三塚と同じ1アンダー71で回り、通算2オーバーで前日の24位タイから10位タイに浮上した。

　全英初挑戦の三塚は実に堂々たるプレー。国内3勝で爆発力には定評があり、「全英のコースのビデオを見て研究した」成果が出てこの日も4つのバーディを積み重ねた。前半ダブルボギーもあったが、フィールドでただひとり2日連続のアンダーパーをマーク。地元メディアも“日本の飛ばし屋”に注目だが、素顔はマンガやフィギュアをこよなく愛す自称“オタク”だ。日本で初優勝したときは「自分へのご褒美」とマンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』シリーズ全150巻以上を“大人買い”し「夢が叶った！」とはしゃいだことも。スケールの大きな型破りの三塚が、ひょっとしたら日本人2人目のメジャーチャンピオンに輝く可能性もある。

　一方の宮里（藍）は14番で深いラフの根元からの脱出に苦労しトリプルボギーを叩く一幕もあった。しかし、同組のロレーナ・オチョア（メキシコ）が通算8オーバー47位タイと崩れる中、5つのバーディを量産。「1日1アンダーでトータル4アンダーが優勝ライン」という自らの設定に一歩近づいた。

　その他の日本勢は諸見里しのぶが通算3オーバー14位タイ。この日イーブンパー72と踏ん張った宮里美香が38位タイからディフェンディング・チャンピオンの申智愛（韓）らと並ぶ通算4オーバー17位タイに順位を上げた。だが、第1ラウンド11位タイとまずまずの滑り出しだった上田桃子は4オーバー76とスコアを落とし、通算6オーバー32位タイに後退。さらに前日88位タイと出遅れていた不動裕理は、通算9オーバー61位タイでカットラインぎりぎりながら決勝ラウンドにコマを進めた。

　しかし、米ツアー常駐組のひとり大山志保は7オーバー79と乱れて通算12オーバー92位タイ、メジャー初挑戦の斉藤裕子は通算18オーバー128位タイで予選落ち。有村智恵は通算19オーバーの131位タイでそれぞれ決勝ラウンド進出を逃している。

　上位はこの日11番でイーグル、12番でホールインワンとわずか2ホールで4つスコアを伸ばしたママさん選手のカトリオーナ・マシュー（スコットランド）が通算3アンダーでジュリア・セルガス（伊）と並びトップタイ。通算イーブンパー5位タイにヤニ・ツェン（台）他がつけている。悲願のメジャー初Vを狙うポーラ・クリーマー（米）は通算4オーバー17位タイ。前日好発進のミッシェル・ウィー（米）は4オーバー76で、通算5オーバー25位タイに順位を下げている。