難コンディションに各選手ともスコアメイクに苦しむ中、日本の若手が好発進だ。

　米女子ツアーのメジャー今季最終戦、全英リコー女子オープンが現地時間30日、英ランカシャーのロイヤル・リザム＆セント・アンズGCで開幕。第1ラウンドはリンクスに吹く強風に手こずる選手が続出したが、比較的早い時間帯にスタートした若手が活躍。前週エビアン・マスターズでハツラツプレーを披露し、優勝戦線を賑わした三塚優子が1イーグル、4バーディ（5ボギー）を奪う豪快なゴルフで1アンダー71にスコアをまとめ、首位のサンドラ・ガル（独）に2打差の4位タイと絶好のスタートを切った。

　プロデビューした年に同ツアーに参戦し、シード権を獲れずに撤退を余儀なくされた諸見里しのぶだが、この日は江連忠コーチをキャディに従え2オーバー74をマーク。ミッシェル・ウィー（米）と同組で「良い緊張感の中、いい集中力で回れた」と言う上田桃子と同じ11位タイとまずまずの滑り出しを見せた。また前週エビアン・マスターズで念願の同ツアー初優勝を飾った宮里藍は、同組で回ったロレーナ・オチョア（メキシコ）と同じ3オーバー75にとどまったものの、24位タイと悪くない位置につけた。

　常駐組の宮里美香は4オーバー76で38位タイ、大山志保が5オーバー77の52位タイ。しかし昨年の今大会で優勝争いを演じた不動裕理は、8オーバー80の大叩きで88位タイ。メジャー初挑戦のベテラン斉藤裕子は9オーバー81で106位タイ。有村智恵は15オーバー87、141位タイと大きく出遅れている。

　涙の優勝から1週間。04年から挑戦を続けている全英女子オープンで2週連続Vを目指す宮里（藍）は、出だしから3連続ボギーを叩いてつまずいたが、5番、7番でバーディを奪い返し、8番パー4ではカラーからおよそ15メートルをねじ込むチップインバーディ。後半も苦労しながら「想定内」の3オーバー75でホールアウトした。その時点では40位近辺と下位だったが、午後組がスタートすると順位は次第に上がり、初日が終わってみれば24位タイ。「ここで2オーバーか3オーバーならパープレーのイメージ」と、無難な滑り出しに明るい表情で明日以降の巻き返しを誓った。

　上位は首位のガルに1打差の2位タイにアンジェラ・スタンフォード（米）とキム・ソンヒ（韓）が続き、1オーバー73で回ったウィーがクリスティーナ・キム（米）らとともに7位タイの好発進を切っている。悲願のメジャー初優勝を狙うポーラ・クリーマー（米）は、諸見里、上田らとともに11位タイ。ディフェンディング・チャンピオンの申智愛（韓）は、5オーバー77で52位タイと出遅れた。