来季のシード権（出場権）がかかる賞金ランキング125位以内をかけたサバイバルレースが繰り広げられる米男子ツアーのフォールシリーズで、シード争いとは無縁のニック・ワトニー（米）が今季3勝目に王手をかけた。

　同シリーズ初戦、ジャスティン・ティンバーレイク・シュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレン・オープン（ネバダ州、TPCサマリン）は現地時間1日、1名をコースに残して日没サスペンデッドとなった第2ラウンドの続きと、第3ラウンドの競技を終了。終盤の6ホールで3連続を含む5つのバーディを奪う猛攻を見せたワトニーが通算17アンダーまで伸ばし、前日のトーナメントリーダーのひとり、ケビン・ナ（米）と首位の座を分け合った。

　1打差の3位タイにロバート・ギャリガス（米）とクリス・ブランクス（米）が並び、通算15アンダー5位タイにティム・ヘロン（米）、ポール・ゴイドス（米）らベテランがつけている。

　今大会が開催されているラスベガス近郊在住のワトニーは、トッププロは出場を回避するフォールシリーズに参戦する決意をしたきっかけを「地元なので楽しみたいと思った」と打ち明けた。レギュラーシーズンで2勝を挙げ、フェデックスカップのプレーオフシリーズへはポイントランキング1位で進出を決めるなど今季は絶好調。ところがプレーオフシリーズ4試合でトップ10入りが1度しかなく、ビル・ハース（米）に年間王者の座を譲り、自らは同ランク9位に甘んじた。

　肝心なときに調子を落とし、忸怩たる思いが渦巻くが「リラックスして楽しんでいる」と語り、今週は「思った以上に良いプレーが出来ている」と手応えは十分。今季まだ年間3勝を挙げた選手はいない。果たしてワトニーはその第一号になれるのだろうか？

　尚、今田竜二はカットラインに2打及ばず、決勝ラウンド進出を逃している。