目下年間王者の座にもっとも近い男、ウェブ・シンプソン（米）が好調なプレーを続けている。

　米男子ツアーのプレーオフシリーズ第3戦、BMW選手権は季節が進み肌寒ささえ感じさせるイリノイ州、コグ・ヒルG＆CCを舞台に現地時間16日、第2ラウンドの競技を終了。プレーオフシリーズ第2戦のドイツ銀行選手権でシーズン2勝目を挙げたシンプソンが、2日間でボギーわずか1つの安定したゴルフで通算9アンダーをマーク。首位に並んだマーク・ウィルソン（米）、ジャスティン・ローズ（英）の2人に2打差の単独3位につけた。

　通算8アンダー単独4位にジョン・センデン（豪）、通算6アンダー5位タイにビル・ハース（米）とロバート・アレンビー（豪）が続いている。

「今、自分は波に乗っているのだと思う。週を追うごとに自信のレベルが上がっている」と言うのは現在フェデックスカップポイント、賞金ランクともにトップを快走するシンプソン。勝てそうで勝てなかった時期を経て先月行われた今季レギュラーツアー最終戦、ウィンダム選手権でツアー初優勝を飾ると、プレーオフシリーズのザ・バークレイズでの10位タイに続きドイツ銀行選手権で早くもツアー2勝目を挙げた。本人も想定外のブレイクに戸惑うこともあったが「昨日アーニー・エルスと話をしていたら、彼が“波に乗っているときはガンガン行け”と言ってくれた。その気持ちで頑張ろうと思っている」と先輩の貴重なアドバイスにさらなる闘志をかき立てられた様子。「今日入らなかった分のパットが明日入ってくれれば良い」と2試合連続、今季3勝目に照準を合わせた。

　今大会はフェデックスカップポイントランクトップ30入りをかけたサバイバルレースでもある。プレーオフ最終戦のザ・ツアー選手権（22?25日／ジョージア州、イースト・レイクGC）に出場出来るのは上位30名だけ。通算4アンダーの12位タイにつけている昨年のフェデックスカップ王者ジム・フューリック（米）だが、このままの順位ではポイントランク31位で圏外に去ることに。また通算1アンダー27位タイに後退したリッキー・ファウラー（米）もこの位置ではトップ30に残れない。優勝争いと同様、狭き門を巡る熱き戦いにも注目だ。

　尚、第2ラウンド終了後、スティーブ・ストリッカー（米）が理由を告げず棄権を表明。日本勢は今大会に出場していない。