海外男子
言葉を失う衝撃の一打 底知れないポテンシャルをみせた松山英樹
2018年8月16日(木)午後6:38
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2018年最後のメジャーとなった第100回全米プロゴルフ選手権。世界ランキング16位で乗り込んだ松山英樹は、3日目に「73」とスコアを崩し、最終ラウンドで巻き返すも35位タイの結果に終わった。今年2月の負傷以降なかなか調子があがらず、7月のスコティッシュオープンと全英オープンでは予選落ち、全米プロ前週のWGC-ブリヂストンインビテーショナルも39位タイと、昨年のような安定した強さは戻らず、本人も不振に苦しんでいるコメントを出している。
CS放送「ゴルフネットワーク」で同大会の中継解説を務めたプロゴルファーの佐藤信人氏とツアープロコーチの内藤雄士氏が、松山の全米プロ4日間を振り返る番組「松山英樹をみた証言〜2018全米プロ編〜(8/19初回放送)」収録の中で、松山のキャディを務めた杉澤伸章氏に電話インタビューで話を聞いた。そこで見えてきたのは、会場「ベルリーブCC」の難しさと、松山英樹の底知れないプロゴルファーとしてのポテンシャルの大きさだった。
きっかけはセカンドをピン手前のバンカーに入れ、3打目をオーバーしてラフに入れたことだったが、杉澤氏は「砂のコンディションが一定ではなく、硬いところがあったり柔らかいところがあったりして、非常に難しい状況だった」という。振り返れば、その前ホールの17番Par5、グリーン手前のバンカーに入れた松山は、30ヤードほどのバンカーショットを少しショートしていた(結果はバーディ)。砂質のコンディションが一定しない状況で、縦距離を合わせていくのは困難だった。
さらにベルリーブCCのラフには「フライヤー(ボールとクラブの間に芝が挟まり想定以上の飛距離が出てしまう現象)するかしないか」という難しさがあった。松山の第3ラウンド1番ホール、ラフからのセカンドショットはグリーンを大きくオーバーし、ピンから70ヤード近く超えた2番ホールティーグラウンド付近に止まった。杉澤氏いわく、練習ラウンドのときにはラフから1度もフライヤーすることはなく、その時のライも芝は逆目で飛ばなそうに見えていたが、その結果には松山本人も驚いていたという。
ショットが本調子ではないところ、ラフとバンカーが難しいベルリーブCCで、メジャーのフィールドで、結果を出していくことは確かに厳しかったのかもしれない。
「木の高さはだいたい3階建てのビルくらい。そこから10メートルほど離れたところからロブショットを打つイメージ。キャディ歴20年ですが、あの状況でそんなことをいってきた選手は初めて。観たことないです」という杉澤氏の言葉に、佐藤・内藤両氏も、驚きのあまり言葉を失っていた。
ロブウェッジで鋭く一閃した3打目は、グリーンには届かなかったが見事木を超えてグリーン脇へ。ギャラリーの大喝采を浴びる一打となり、ピン70ヤードオーバーという大トラブルを、結果ボギーで収めることができた。
結局3日目はスコアを作ることが出来なかったが、4日目には鬱憤を晴らす「66」。しかも出だし4番ダブルボギーから始まったラウンドでの結果に、佐藤氏も「下手すれば『消化ラウンド』にもなりかねないところ、ああいうプレーができるのは本当にすごい」と称賛。杉澤氏も「結果を出せなかったことは悔しかったと思いますが、その中でも最後まで諦めず、ひとつでもアンダーパーで回ろうという強い気持ちでやっていた」と、松山のプロゴルファーとして並外れた強さを間近で実感していた。
最終戦のツアーチャンピオンシップ出場枠30名に入るために、少しでもポイントは上積みしておきたい。その姿勢は、ベルリーブCCでの松山のプレーぶりそのものであり、不振で苦しんでいるなかでも、ゴルフのプロフェッショナルたちが言葉を失うくらいのプレーをやってのける松山英樹。プレーオフシリーズでの大逆転の可能性は、十分残されている。
【関連】松山英樹、隣のホールからギャラリーの頭上を越えるロブショットを披露
CS放送「ゴルフネットワーク」で同大会の中継解説を務めたプロゴルファーの佐藤信人氏とツアープロコーチの内藤雄士氏が、松山の全米プロ4日間を振り返る番組「松山英樹をみた証言〜2018全米プロ編〜(8/19初回放送)」収録の中で、松山のキャディを務めた杉澤伸章氏に電話インタビューで話を聞いた。そこで見えてきたのは、会場「ベルリーブCC」の難しさと、松山英樹の底知れないプロゴルファーとしてのポテンシャルの大きさだった。
苦戦を強いられたベルリーブCCのラフとバンカー
今年の全米プロで、松山は72ホールのうち3回のダブルボギーをたたいている。そのうち、サスペンデッドの影響で3日目に入り込んだ第2ラウンド最終18番ホールのダブルボギーは、初日ノーボギーからの流れを止めてしまった。きっかけはセカンドをピン手前のバンカーに入れ、3打目をオーバーしてラフに入れたことだったが、杉澤氏は「砂のコンディションが一定ではなく、硬いところがあったり柔らかいところがあったりして、非常に難しい状況だった」という。振り返れば、その前ホールの17番Par5、グリーン手前のバンカーに入れた松山は、30ヤードほどのバンカーショットを少しショートしていた(結果はバーディ)。砂質のコンディションが一定しない状況で、縦距離を合わせていくのは困難だった。
さらにベルリーブCCのラフには「フライヤー(ボールとクラブの間に芝が挟まり想定以上の飛距離が出てしまう現象)するかしないか」という難しさがあった。松山の第3ラウンド1番ホール、ラフからのセカンドショットはグリーンを大きくオーバーし、ピンから70ヤード近く超えた2番ホールティーグラウンド付近に止まった。杉澤氏いわく、練習ラウンドのときにはラフから1度もフライヤーすることはなく、その時のライも芝は逆目で飛ばなそうに見えていたが、その結果には松山本人も驚いていたという。
ショットが本調子ではないところ、ラフとバンカーが難しいベルリーブCCで、メジャーのフィールドで、結果を出していくことは確かに厳しかったのかもしれない。
言葉を失うほどの衝撃度 3rdラウンド1番ホールのリカバリーショット
しかし、その1番ホールでのトラブルから、松山の信じられないショットが生まれる。3打目地点のロケーションは、ホールを隔てる高い木と、その隙間にギャラリースタンド、そして3日目好位置でスタートするタイガー・ウッズの登場を待つ大観衆。救済を受けられる可能性もあったかもしれないが、松山は杉澤氏に「木の上いっていいですか?」と聞いてきたという。「木の高さはだいたい3階建てのビルくらい。そこから10メートルほど離れたところからロブショットを打つイメージ。キャディ歴20年ですが、あの状況でそんなことをいってきた選手は初めて。観たことないです」という杉澤氏の言葉に、佐藤・内藤両氏も、驚きのあまり言葉を失っていた。
ロブウェッジで鋭く一閃した3打目は、グリーンには届かなかったが見事木を超えてグリーン脇へ。ギャラリーの大喝采を浴びる一打となり、ピン70ヤードオーバーという大トラブルを、結果ボギーで収めることができた。
結局3日目はスコアを作ることが出来なかったが、4日目には鬱憤を晴らす「66」。しかも出だし4番ダブルボギーから始まったラウンドでの結果に、佐藤氏も「下手すれば『消化ラウンド』にもなりかねないところ、ああいうプレーができるのは本当にすごい」と称賛。杉澤氏も「結果を出せなかったことは悔しかったと思いますが、その中でも最後まで諦めず、ひとつでもアンダーパーで回ろうという強い気持ちでやっていた」と、松山のプロゴルファーとして並外れた強さを間近で実感していた。
連戦も体調は万全、プレーオフシリーズでの大逆転を目指す
全米プロを終えた松山は、連戦でPGAツアーレギュラーシーズンの最終戦ウィンダムチャンピオンシップに出場する。杉澤氏とともに電話で番組収録に登場した松山のトレーナー・飯田光輝氏によれば、連戦にはなるが体や怪我の具合には問題がないという判断で出場を決めたとのこと。最終戦のツアーチャンピオンシップ出場枠30名に入るために、少しでもポイントは上積みしておきたい。その姿勢は、ベルリーブCCでの松山のプレーぶりそのものであり、不振で苦しんでいるなかでも、ゴルフのプロフェッショナルたちが言葉を失うくらいのプレーをやってのける松山英樹。プレーオフシリーズでの大逆転の可能性は、十分残されている。
【関連】松山英樹、隣のホールからギャラリーの頭上を越えるロブショットを披露
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