海外男子
復活のレフティ、いざ祭典へ ─ WGC-デルテクノロジーズマッチプレー ババ・ワトソンの5日間
2018年3月27日(火)午後4:30
世界ゴルフ選手権シリーズのWGC-デルテクノロジーズマッチプレー(テキサス州オースティンCC)で、ババ・ワトソン(米)が今季2勝目を飾った。
全64選手がマッチプレー形式で争う今大会。4人一組の予選グループでトップの選手のみが決勝トーナメントへ進出することが許される。初日にブランデン・グレース(南ア)を5アンド3、2日目にはマーク・リーシュマン(豪)との戦いを3アンド2と危なげない試合運びで制したワトソンは、3日目こそジュリアン・スリ(米)と引き分けたものの、週末への戦いにコマを進めた。
2日間で4試合を戦うこととなる決勝トーナメントの1回戦でブライアン・ハーマン(米)と激突したワトソンは、1ホール目を先取する幸先の良い立ち上がりを見せると、一時は逆転を許したものの、フロントナインのうちに再逆転。後半の11番から2ホールを連取して、一気に差を広げるとその後はリードを守り切って2アンド1でベスト8に進出した。
続いて行われた、準々決勝はキラデク・アフィラーンバト(タイ)との対決。前半は両者が2ホールずつを取り合ってオールスクエアと拮抗した展開となったが、バックナインに入るとワトソンが実力を発揮して4ホールを連取。15番でアフィラーンバトがバーディパットを外してコンシードし、5アンド3の快勝となった。
順調な勝ち上がりをワトソンは開幕前に予想しておらず、本来であれば日曜日から家族とともに旅行に行く予定だったという。その予定はキャンセルをせざるを得ない状況となり、大会最終日を迎えた。準決勝の相手はジャスティン・トーマス(米)。今のゴルフ界で最も勢いに乗る若者は、この試合に勝利をすれば世界ランキングで1位となる大一番だったが、その重圧からか本来の実力を発揮することができなかった。
2アップで迎えた6番パー5では、持ち前の飛距離を生かしてワトソンが2オンに成功して、イーグルを奪取。相手に1度もリードを奪われることなく、3アンド2で勝利した。準決勝のもう1試合で19ホールの激闘の末に勝ち上がったケビン・キズナー(米)と決勝もキズナーが2番から4連続ボギーを喫したことで大差がつき、6アップで迎えた12番パー5でワトソンが約4メートルのバーディパットを難なく沈めて決着。7アンド6とやや意外な結末で大会の幕は閉じた。
それでも、この1勝は2週後に控えたゴルフの祭典に向けて弾みとなる。すでにマスターズで2勝を挙げているワトソンは、3着目のグリーンジャケットに向けて、最高の状態でオーガスタへと向かうだろう。「自分はマスターズでの優勝候補ではない。WGCで2勝、メジャーで2勝。もう十分だろ?」と謙遜をするワトソンだが、一方で内なる闘志も隠さない。
「タイガーが私の隣にいるとしよう。タイガーは心の中で『しっかりやればババに勝てるな』と思うだろう。私も同じで、タイガーが隣にいたら『しっかりやればタイガーに勝てるな』と思うんだよ。選手はみんな自分が一番だと思っている」
もしかするとワトソンにとっては、シーズン終了後にある大一番への思い入れへの方が強いのかもしれない。2016年のライダーカップでは、世界ランキングで上位にいながらも米国代表に選手として加わることができなかった。「しっかりと見ていてくれることを願うよ」と、2018年大会で米国代表の主将を務めるジム・フューリックにメッセージを送ったワトソンの復活劇は、まだまだ続いていきそうだ。
ババ・ワトソンが使用している(プロV1x)タイトリスト・ゴルフボールは、今大会においても使用率No.1を獲得。また、米国男子ツアー「コラレスプンタカナリゾート&クラブチャンピオンシップ」で、ブライス・ガーネット(プロV1使用)が4打差の圧勝でツアー初優勝を挙げたほか、米国女子ツアー「キア・クラシック」ではチ・ウンヒ(プロV1x使用)が、米国シニアツアー「ラピスキャンシステムズクラシック」ではスティーブ・ストリッカー(プロV1x使用)がそれぞれ優勝、国内女子ツアー「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」でも、タイトリスト・ボールプレーヤーであるフェービー・ヤオが優勝している。
(写真提供:Getty Images)
全64選手がマッチプレー形式で争う今大会。4人一組の予選グループでトップの選手のみが決勝トーナメントへ進出することが許される。初日にブランデン・グレース(南ア)を5アンド3、2日目にはマーク・リーシュマン(豪)との戦いを3アンド2と危なげない試合運びで制したワトソンは、3日目こそジュリアン・スリ(米)と引き分けたものの、週末への戦いにコマを進めた。
2日間で4試合を戦うこととなる決勝トーナメントの1回戦でブライアン・ハーマン(米)と激突したワトソンは、1ホール目を先取する幸先の良い立ち上がりを見せると、一時は逆転を許したものの、フロントナインのうちに再逆転。後半の11番から2ホールを連取して、一気に差を広げるとその後はリードを守り切って2アンド1でベスト8に進出した。
続いて行われた、準々決勝はキラデク・アフィラーンバト(タイ)との対決。前半は両者が2ホールずつを取り合ってオールスクエアと拮抗した展開となったが、バックナインに入るとワトソンが実力を発揮して4ホールを連取。15番でアフィラーンバトがバーディパットを外してコンシードし、5アンド3の快勝となった。
順調な勝ち上がりをワトソンは開幕前に予想しておらず、本来であれば日曜日から家族とともに旅行に行く予定だったという。その予定はキャンセルをせざるを得ない状況となり、大会最終日を迎えた。準決勝の相手はジャスティン・トーマス(米)。今のゴルフ界で最も勢いに乗る若者は、この試合に勝利をすれば世界ランキングで1位となる大一番だったが、その重圧からか本来の実力を発揮することができなかった。
2アップで迎えた6番パー5では、持ち前の飛距離を生かしてワトソンが2オンに成功して、イーグルを奪取。相手に1度もリードを奪われることなく、3アンド2で勝利した。準決勝のもう1試合で19ホールの激闘の末に勝ち上がったケビン・キズナー(米)と決勝もキズナーが2番から4連続ボギーを喫したことで大差がつき、6アップで迎えた12番パー5でワトソンが約4メートルのバーディパットを難なく沈めて決着。7アンド6とやや意外な結末で大会の幕は閉じた。
それでも、この1勝は2週後に控えたゴルフの祭典に向けて弾みとなる。すでにマスターズで2勝を挙げているワトソンは、3着目のグリーンジャケットに向けて、最高の状態でオーガスタへと向かうだろう。「自分はマスターズでの優勝候補ではない。WGCで2勝、メジャーで2勝。もう十分だろ?」と謙遜をするワトソンだが、一方で内なる闘志も隠さない。
「タイガーが私の隣にいるとしよう。タイガーは心の中で『しっかりやればババに勝てるな』と思うだろう。私も同じで、タイガーが隣にいたら『しっかりやればタイガーに勝てるな』と思うんだよ。選手はみんな自分が一番だと思っている」
もしかするとワトソンにとっては、シーズン終了後にある大一番への思い入れへの方が強いのかもしれない。2016年のライダーカップでは、世界ランキングで上位にいながらも米国代表に選手として加わることができなかった。「しっかりと見ていてくれることを願うよ」と、2018年大会で米国代表の主将を務めるジム・フューリックにメッセージを送ったワトソンの復活劇は、まだまだ続いていきそうだ。
ババ・ワトソンが使用している(プロV1x)タイトリスト・ゴルフボールは、今大会においても使用率No.1を獲得。また、米国男子ツアー「コラレスプンタカナリゾート&クラブチャンピオンシップ」で、ブライス・ガーネット(プロV1使用)が4打差の圧勝でツアー初優勝を挙げたほか、米国女子ツアー「キア・クラシック」ではチ・ウンヒ(プロV1x使用)が、米国シニアツアー「ラピスキャンシステムズクラシック」ではスティーブ・ストリッカー(プロV1x使用)がそれぞれ優勝、国内女子ツアー「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」でも、タイトリスト・ボールプレーヤーであるフェービー・ヤオが優勝している。
(ボール使用数は延べ数です。2018年3月25日時点・ダレルサーベイ社調べ)
(写真提供:Getty Images)