40歳のベテラン、トーマス・ビヨーン（デンマーク）が絶好調で、欧州ツアー伝統の一戦、オメガ・ヨーロピアン・マスターズ（現地時間1?4日／スイス、クラン・シュル・シエール）に臨む。

　先週の同ツアー、ジョニー・ウォーカー選手権で5人によるプレーオフを制し、今季2勝目を飾ったビヨーンは、これで“ザ・レース・トゥ・ドバイ”と呼ばれる賞金ランキング8位に浮上。これまでは2000年の5位が最高だったが、それ以上を十分に狙える位置にいる。

「今年2勝目を挙げること出来て驚いている。できれば（最終戦の）ドバイ世界選手権までにもう2勝くらいしたいね」と欲も出た。賞金ランキングの自己ベスト更新を目標にしているが、このままいけば賞金王争いに絡む可能性も出てくるかもしれず、ベテランの勢いは止まりそうもない。

　欧州ツアーは今大会を含めて残り17試合。今季最終戦ドバイ世界選手権（12月8?11日／UAE、フメイラー・ゴルフ・エステイツ）の出場権は賞金ランクトップ60位までとあって、出場を目指す者たちのサバイバルレースもヒートアップ。さらに、世界ランクNo.1のルーク・ドナルド（英）、今季マスターズ王者、チャール・シュワーツェル（南ア）、全米オープン覇者ローリー・マキロイ（北アイルランド）ら同ツアー賞金ランクトップ3も、ドナルドは米ツアーのプレーオフシリーズに出場しており、シュワーツェルはここのところは不調。今大会出場予定のマキロイに至っては先月の全米プロゴルフ選手権で痛めた右手首、ヒジ、肩に不安を抱えており、どうなるかわからない現状だ。

　ディフェンディング・チャンピオンのミゲール・A・ヒメネス（スペイン）も交えて、オメガ・ヨーロピアン・マスターズは、シーズン終盤戦を占う上でも大切な戦いとなる。