小さなスイングでクラブの使い方を覚えフルスイングへと結びつけるメソッド〜森守洋のプレ男レッスン〜
2018年1月30日(火)午後2:07
―各回、プレミアムな男(プレメン)が考えるメソッドを単に「教わる」だけではなく、プロが唱える上達へのプロセスを「共感」し、自らも「考え」・「発見」してもらうレッスン番組。 「ダウンブローの神様」と呼ばれる陳清波プロに師事してゴルフ理論を磨いた森守洋氏が登場。短いクラブを振り回さずに、しっかりとフェースの芯でボールを捉える感覚を養うことが、長いクラブのスイングにも生きてくるとする森氏のメソッドをお届けする。
森プロ 今回、小さなスイングからフルスイングへと結びつけるレッスンをしていきたいと思います。題して“小は大を兼ねる”。第1回目のテーマは「小さいショットでクラブの使い方を覚えよう」です。
―今回は4人のアマチュアゴルファーの方々と一緒にレッスンを受けます。
森プロ 今回は「小は大を兼ねる」。皆さんは練習場でどんな練習をされていますか?
藤井さん 結構フルショットでやってます。
森プロ ですよね。僕が練習場を見ていても、ドライバーやアイアンをフルスイングしている人が多いんですけど、アプローチ練習している人が少ない。今日は小さいショットからゴルフスイングを覚えていこうと思います。
で、ショットの中で、インパクトゾーンがどう動いているか、皆さんあんまり知らないですよね。ちゃんとアプローチでクラブの使い方を覚えちゃえば、どう動かせばどういう球が出るか、それがすごい分かってくるので、今日はそこをしっかりやっていきたいと思います。
じゃあまずは藤井さん、まずは軽く小さなアプローチからやってみましょうか。
森プロ おっと、ダフってしまいましたね。皆さん結構、今みたいなパターンが多いんですよね。なぜならば、このフェース面をボールにコンタクトさせる時に真っすぐぶつかってしまう。そうすると左手の甲が甲側に折れてしまう。この動きをすると、球としては球足がすごく柔らかくなってしまう。
では今度は藤井さん、今度は左手の甲を折らないで、フェース面を開閉するような動きでやってみましょう。
藤井さん でもなんか、引っかかりそうな気がするですけど。
森プロ そう、引っかかるイメージで、左に引っかかっちゃうような動き、フェース面を閉じるような動きで打ってみましょう。
森プロ これを見ると、映像的にはプロの動き、道具として効率のいい動きが入ってくるんで、まずフェース面を回す動き、この動きが必要になってきます。
ゴルフクラブというのはアプローチでしっかりした強い球を打つ事がすごい大事で、アベレージゴルファーの方がボールにフェース面を合わせにいこうとすると左手の甲が折れちゃう。この動きになると柔らかい球が出る。それでドライバーショットとかフルショットも打っているパターンが多いです。
ですので、アプローチでまずは強い球をしっかりヒットする、インパクトゾーンの長い、フェース面を閉じていく動きで強い球を打つ。
―小さなスイングで強いボールを打つには、フェース面をボールに真っすぐ合わせるのではなく、閉じるようにボールに合わせましょう。左手の甲を飛球側と逆に折るようなイメージで、肘から下でクラブを回すように動かします。そうすることでインパクトゾーンも長くなり、効率よくボールを飛ばすことができます。
ところで、「長いインパクトゾーン」とは?
森プロ 皆さん、フェース面を真っすぐ動かす時間が長いことが「インパクトゾーンが長い」と考えるんですけど、誰であってもクラブが空中から落っこちてきて地面に当たって上昇する、この時間が短いと「インパクトゾーンが短い」。
アプローチが上手い人はクラブが降りてきてなかなか上昇しない。そうすると、インパクトが点じゃなくなり、ゾーンになる。インパクトゾーンが長くなれば、ボールをきっちり当てようと思わなくても自然に当たるようになる。上級者やプロが適当に振っていてもトップしたりダフらないのは、そういうところに理由があるんです。
―インパクトゾーンが短いスイングは柔らかいボールを打つ時には適していますが、ダフリやトップも生みやすくなります。
クラブを効率よく使い強いボールを打つためには、フェース面を閉じるようにスイングし、長いインパクトゾーンで打つことが大切。フルショットに向けて、小さなアプローチ練習でしっかり打つことを心がけましょう。
森プロ 長いインパクトゾーンを作るのに有効なドリルが2、3ヤードでいいのでポーンと打ってもらって、打った後に右手と左手の親指、人差し指を離します。この状態でいられるか。左手の3本の指だけで握っていられるか。この状態でゴルフクラブをキープできるということは、アドレスの状態からちょっと左手を回した状態になっている。こうするとゴルフクラブヘッドが低い位置にありますんでインパクトゾーンが長いということになります。
これが簡単そうなんですが、打ち終わった後に左手の甲が見えてますとなかなか離せない。これを一つの答え合わせとして、素振りからでいいのでやってみてください。