スライスはクラブで治る?スライサー必見の極意を伝授〜マーク金井のプレ男レッスン〜
2017年12月18日(月)午後6:12
―各回、プレミアムな男(プレメン)が考えるメソッドを単に「教わる」だけではなく、プロが唱える上達へのプロセスを「共感」し、自らも「考え」・「発見」してもらうレッスン番組。 今回は、クラブアナリストのマーク金井氏が登場。自分に合った道具を選ぶことが上達の秘訣とする金井氏のメソッドとは!?ゲストのゴルフ芸人・黒田カントリークラブさんにその極意を伝授してもらいました。
マーク金井(以下、金井) 今日は、ドライバーの選び方です。多分、この番組を見ている視聴者の皆さんも飛ばしたいと、飛んで困ることは無いと。でもゴルフクラブというのは、プレイヤー、ゴルファーが動かして初めて性能が出るんです。逆にいえば正しい使い方をしなければいけないし、そのゴルファーにあった道具を使わないと。
例えば黒カンさんが100のエネルギーを持ってるとしたら、100を出せるように振れば、もしくは100が出せるクラブを使えば飛距離は伸びるんですよ。100のうち、プロゴルファーで(実際に使えているエネルギーは)大体90から95なんですよ。100は無理なんです。黒カンさんやアマチュアの方で飛ばないと悩んでいる方だと、50とか、下手すると50以下かもしれない。その50を今回の番組で何とか90に近づければ。
黒田カントリークラブ(以下、黒カン) もしかしたらマークさん、番組の皆さん、すいませんね。今回、僕、変えるところ無いかもしれませんよ。
金井 いやいや、言ってますよね(笑)。変えなくていいとか言いながら手袋をしているくらいですから、まずは打ってもらいましょう。
黒カン 分かりました!
―自分の能力を最大限に引き出すドライバー選び。高速のカメラを使ったスイングの解析から。
金井 まずは丸裸になってもらいます。
黒カン まぁ完璧だと思うんですけどね。打ちます!
金井 うん、完璧な飛ばないスイングですね。ちょっと解説していきます。僕らはどこを見ているかというと、この当たる瞬間。すべてはここで決まるんです。
金井 どうなってます、これ?伊豆半島のところにあるアジの開きみたいですよね。
金井 これが本当に減点材料で、スライススピンが多いってことはバックスピンも黒カンさんくらいのヘッドスピードだと2200回転くらいから2600回転。だから1000回転以上多い訳です。
金井 やっぱりこのフェースが開かなければ、これ両方減るんです。
―フェースが開かないようにするには、どうしたらいいのか?マークさんにクラブアナリストとして見たポイントを教えてもらいます。
金井 スライスしている人が飛ばないのは、スライスしているから飛ばないんじゃないんですよ。正面衝突していないからなんですよ。ってことはどうすればいいの?
黒カン そのまま開くのを抑える。
金井 そうです、そこなんです。ということは、正面衝突しないクラブを使っている可能性もあるんですよ。もちろんスイング(に原因がある場合)もある。例えばこれは大型ヘッドで、ヘッドが返りづらいんですよね。ヘッドが返りづらいということは、返ったら戻ってこないということなんですね。まずはヘッドが返りやすいクラブ。
―スライサーは、インパクトでフェースが返りにくいクラブ選びが大切。大型ヘッドは返しにくいため、フェースを回転させやすい小型ヘッドを選ぶことも改善につながります。
金井 今のだと3秒じゃ直らないんですよ。もっと簡単なのは、例えば黒カンさんがアドレスをしました。普通、真っすぐ置いたらこう構えるんですよ(写真左)。こう真っすぐ構えて開くんだったらどうしたらいいの?こうしておけばいいんですよね(写真右)。
金井 フェースを開く癖がある人は、最初は極端なくらいフェースが左を向いた、フックフェースのクラブって売っているわけですよ。
黒カン 確かにそういうクラブがあるっていう知識はあるんですけど、そこに行く前に自分でどうにかしたいというプライドだけでやっていますからね。
金井 右に行っている人は1回とにかく左にしか行かないクラブを使った方がいいです。結局、極端なくらい反対に1回行って戻すと。
―スライサーのクラブ選び。もう1つのポイントはフェースが左を向いているフックフェースを選ぶこと。逆球が出やすいクラブを使い徐々にスイングを矯正していくことも改善策の1つです。
―スライサーの黒カンさん用に調整したドライバーとフェースをかぶせた状態から打ってみます。
黒カン こんなに?
金井 OK!ほら、出た~!
黒カン 本当だ、凄い!何が嬉しいって、バックスピンが減っているんですよ。
金井 フェースが開かなければ、それだけでスピンは減るんですよ。加えて、サイドスピンが今度はフックになったでしょ?本当に数値というもののどこを見るか、だけど数値よりも大事なのはこの画像なんですよ。それと、これはまだ芯からちょっと外れていますよね。これが今度芯に当たったら、もう女子プロよりも全然飛びます。
―スライサーの黒カンさんとは逆に、フッカーの場合は?
金井 フックの人というのは、逆にフェースがかぶり過ぎている状態。スライスに比べれば、反発は高いです。ただ、ボールはお辞儀するように上がりません。なおかつ、バックスピンが少なくなってくると飛ぶと言われていますが、今度は浮力が出ないんで飛ばなくなる。フッカーの人は、スライサーと逆でスクエアかもしくはインサイドアウトに振っているんで、少し、ほんの少しですね、フェースが開いたクラブを使うと、非常に反発も上がるしスピンも適度になって飛距離が伸びます。
金井 フッカーが飛ぶクラブとスライサーが飛ぶクラブは真逆。これをね、ぜひ覚えておいてほしいですね。でもどっちも答えは、できるだけ正面衝突。特にスライサーの人。フッカーの人は少し開き気味に。これを知っているだけで、ゴルフのクラブの選び方も分かりますし、1回皆さんも自分のインパクトを見ていただく。これをやると、何を選んだらいいのか確実に分かります。
黒カン 丸裸にされました。