アダム・スコット（豪）が目の覚めるようなゴルフでトーナメントをひっくり返した。

　欧州ツアーのコマーシャルバンク・カタール・マスターズ最終ラウンド（現地時間27日、カタール、ドーハGC）、首位に3打差の通算9アンダー5位タイでスタートしたスコットは、出だしから怒涛の5連続バーディ。その後も勢いはとまらず、7番で再びバーディを奪うと、バックナインに入っても3連続バーディを含む5バーディで、11アンダー『61』を叩き出した。通算20アンダーで、2位のヘンリック・ステンソン（スウェーデン）に3打差をつける圧勝劇を演じて見せた。

　大会出場は02年に続く2度目のスコットだが、その時も優勝しており、年の始めの大会としてはゲンのいいものになった。「5連続バーディでみんなにプレッシャーをかけることができたようだ。この優勝は自分のスイングを取り戻すのに役立った。この先、2か月半の間にWGCの試合が2つあるし、マスターズもある。できればこの調子で続けたい」とメジャーへの夢まで語り、自信を深めていた。

　一方、2位のステンソンは「（最終日に）65を出して3打差で負けるなんてそうあることじゃないよ。自分ではいいプレーができたからハッピー。アダムさえいなければね」と呆れ顔でスコットに白旗をあげるしかなかった。

　前日首位のヨハン・エドフォース（スウェーデン）はスコアを伸ばしきれず、通算14アンダー4位。2年ぶりの優勝の夢はかなわなかった。また、通算13アンダー5位にリー・ウェストウッド（英）、通算11アンダー6位にコリン・モンゴメリー（スコットランド）。セルヒオ・ガルシア（スペイン）は通算10アンダー7位タイに終わっている。