10週間のブランクも世界ランクNo.1の男にはまったく影響を及ぼさなかった。

　タイガー・ウッズ（米）がホストを務め、世界のトッププロ16人が集結した恒例のチャリティイベント、ターゲット・ワールド・チャレンジ最終ラウンド（現地時間16日、カリフォルニア州、シャーウッドCC）は、6打差単独首位でスタートしたタイガーを、ジム・フューリック（米）が猛追。7、9番をボギーとしたタイガーに対し、フューリックは7、8番で連続バーディを奪い、その差は2打に縮まった。

　だが、直後の10番で3.5メートルのバーディパットをぶち込み、雄叫びを上げるタイガーとは対照的に、フューリックは1.5メートルから3パットのボギー。再び差は4打と大きく開いた。そして迎えた15番パー3。前日池ポチャしているフューリックは痛恨のダブルボギー。タイガーとの差はスタート時と同じ6打に戻り、力尽きた。

　結局タイガーはさらにバーディを重ねて4アンダー68で回り、通算22アンダーでホールアウト。単独2位のザック・ジョンソン（米）に7打差、3位のフューリックには9打差をつけ、大会4勝目と初めての連覇を果たした。

「ジミー（フューリック）に前半本当にプレッシャーをかけられたけど、10番がターニングポイントだったね」と白い歯を見せるタイガー。プレジデンツカップ以来試合から遠ざかり、愛娘のサム・アレクシスちゃん、エリン夫人との日々を満喫して臨んだ大会でも、まったく隙を見せなかった。

　これには「10週間の休みなんて関係ないよ。良いオフを過ごしていれば、むしろ良いほうに作用するんじゃないかな」と、コリン・モンゴメリー（スコットランド）が言うように、周りは呆れるしかなかった。