米女子ツアー今季最後の戦いの幕が切って落とされる。

　現地時間15日に開幕する同ツアーのADT選手権（フロリダ州、トランプ・インターナショナルGC）は賞金総額155万ドル（約1億7,000万円）、優勝賞金100万ドル（約1億1,000万円）のビッグプライズが魅力のトーナメント。今季から導入されたADTポイントによる前半、後半戦それぞれのポイントランク上位者と、指定された試合の優勝者、さらにワイルドカードで選ばれた2人の合計32人が激突する。

　注目はもちろんロレーナ・オチョア（メキシコ）だ。ロレックスランク（女子世界ランク）No.1で、2年連続プレーヤー・オブ・ザ・イヤー、賞金女王とタイトルを総なめにしている。だが、シーズン終盤に入ってからは、賞金ランク2位のスーザン・ピーターセン（ノルウェー）の勢いにやや押され気味だ。オチョアの年間勝利数は7勝。終盤追い上げたピーターセンは5勝。この差をさらに開き、女王の貫ろくを見せつけるためにも、有終の美を飾りたい。

　もちろん、絶好調のピーターセンもやる気満々。今季はマクドナルドLPGA選手権でメジャータイトルを手に入れ、トッププレーヤーの地位を確立した。さらにもうひとつ勝星を重ね、少しでもオチョアに近づこうと最後の力を振り絞る。

　一方、違う意味で今大会に思い入れが深いのがかつての世界ランクNo.1、アニカ・ソレンスタム（スウェーデン）だ。今季は故障もあってこれまで未勝利と、不本意な成績に甘んじている。今大会への切符も、前週のミッシェル・カンパニー・トーナメント・オブ・チャンピオンズの3位タイでようやく勝ち取ったもの。「体の調子もゴルフの調子も良い。ここは大好きな大会」と過去4勝の自信を持って乗り込んでくる。また、終盤調子を落とした宮里藍も、シーズン中盤の頑張りが効いて出場権を獲得。今季最後の1戦を全身全霊を込めてプレーするに違いない。

　試合形式は第2ラウンドまでの36ホールのスコアで16人が脱落する。第3ラウンド終了時にさらに8人が抜け、スコアは一度リセット。最終ラウンドは8人のみが回り、最終日18ホールのスコアで優勝者が決まるサバイバルレースとなっている。