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3連続ボギーからのカムバックに見た松山英樹の「完成度の高いゴルフと自信」
2017年8月11日(金)午前10:00
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今季のメジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」が現地時間10日、アメリカ・ノースカロライナ州にあるクエイルホロークラブで開幕した。先週の「WGC ブリヂストンインビテーショナル」で優勝し、今大会の優勝候補筆頭にも名前が挙がる松山英樹は6バーディ、5ボギーの「70」でラウンド。1アンダーの15位タイと好スタートをきった。
昨年までウェルズファーゴチャンピオンシップが開催されていたクエイルホロークラブだが、新設されたホールやティーインググラウンドの変更、芝の張り替えなど大幅に改修された。松山も「まるで別のコース」と話すように、メジャーの舞台として大きく変貌を遂げた。
大会初日、ゴルフネットワークで解説を務めた内藤雄士は2日目以降もグリーンが鍵を握ると語る。
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15番パー5のセカンドショットはピンそば1.5mにつける完璧なショットでしたが惜しくもイーグルならず。あのパットが入っていたら、全米オープンやブリヂストンインビテーショナルの最終日のようなビッグスコアが出ていたかもしれません。仮に15番でイーグルが取れていれば、難関グリーンマイルの16番でも左の池を警戒して右へいくことなく、もっとピンに絡むショットを打っていたかもしれません。
それでも、後半に入り3連続ボギーと流れが悪い中で3連続バーディを奪って1アンダーまで戻したのは流石です。7番と8番はバーディを取りやすいホールですが、まさか9番まで取るとは思いませんでした。距離の長い、しかも下りのスライスラインで本人も入るとは思っていなかったでしょう。
今の松山選手は難しいホールとかを感じさせないほどゴルフの状態が良い。3連続ボギーの後の上がり3ホールのバーディは松山選手の「完成度の高いゴルフ」を象徴するレベルの高いプレーでした。パッティングのズレから中盤に流れが悪くなり、そのままスコアを伸ばすことができず初日を終えてもおかしくはない状況でしたが見事なカムバック。どんな状況になっても焦ることなく、常に冷静で自分の実力を把握してプレー出来ているのは『自信』の表れだと思います。1アンダーでフィニッシュしたことで2日目以降の優勝争いが楽しみになりましたね。
クエイルホロークラブは地下からグリーンを乾かして硬くする『サブエアシステム』を装備しているため、グリーンを硬くすることができます。 以前からグリーンが難しいことでも有名なクエイルホロークラブですが、ホールアウト後に「グリーンがこんなに速くなるとは思わなかった」と松山選手も話していたように、大会初日はオーガスタと同じくらい速くて、オーガスタ以上に硬いグリーンに。各選手にとっては想定外のグリーンコンディションだったと思います。
2日目はサンダーストームの予報も出ていますが、“グリーン上の戦い”が鍵を握るでしょう。風が吹けば初日のグリーンの硬さでプレーするのは至難の業ですし、雨が降ればグリーンは重くなるけど距離が長くなる。一方で初日と同様に好天ともなればグリーンがものすごく速くなるので、天候次第で全く予測のつかない状況です。午前と午後のスタート時間によってもコースコンディションに差が出てくる可能性もあります。
難易度1位:16番パー5(506Y)
難易度2位:17番パー4(223Y)
難易度3位:18番パー4(494Y)
この3ホールは難しいですが、バック9全体で見ると“グリーンマイル”以外はバーディを取れるホールもあります。それ以上に、新設された4番と5番ホールを含むフロント9がポイントです。
初日の松山選手は3番から3連続ボギーとなりました。3番はティーショットをフェアウェイバンカーに入れてしまったので仕方のないボギーではありますが、4番と5番はグリーン上でのラインの読み違いです。4番と5番は更地にしたところに新たに2ホールが作られました。傾斜地なので目の錯覚を起こしやすくなっています。元々はバーディが取れるパー5だった5番がボギーもあるパー4になったことでフロント9が非常に難しくなりました。初日、4番ホールは難易度7位、5番ホールは難易度6位ですが、2日目以降もキーホールとなるでしょう。
(解説:ツアープロコーチ内藤雄士)
[動画] 松山英樹のパッティング練習は必見!「全米プロゴルフ選手権」練習ラウンドをゴルフネットワークプラスで配信中
昨年までウェルズファーゴチャンピオンシップが開催されていたクエイルホロークラブだが、新設されたホールやティーインググラウンドの変更、芝の張り替えなど大幅に改修された。松山も「まるで別のコース」と話すように、メジャーの舞台として大きく変貌を遂げた。
大会初日、ゴルフネットワークで解説を務めた内藤雄士は2日目以降もグリーンが鍵を握ると語る。
[関連] 大会2日目は11(金)深夜1時から生中継!注目選手のスタートタイムは全米プロゴルフ選手権特設サイトでチェック!!
【内藤雄士が振り返る全米プロ1日目】
「ロングパットに始まりロングパットで終わる、松山が見せた王者の流れ」
初日の松山選手は10番スタートで2連続バーディ発進と良い立ち上がりでしたね。長い距離のパットがスタートホールで入るのは珍しいですが、普通にバーディを取ったような雰囲気で、松山選手の強さを感じる2ホールでした。15番パー5のセカンドショットはピンそば1.5mにつける完璧なショットでしたが惜しくもイーグルならず。あのパットが入っていたら、全米オープンやブリヂストンインビテーショナルの最終日のようなビッグスコアが出ていたかもしれません。仮に15番でイーグルが取れていれば、難関グリーンマイルの16番でも左の池を警戒して右へいくことなく、もっとピンに絡むショットを打っていたかもしれません。
それでも、後半に入り3連続ボギーと流れが悪い中で3連続バーディを奪って1アンダーまで戻したのは流石です。7番と8番はバーディを取りやすいホールですが、まさか9番まで取るとは思いませんでした。距離の長い、しかも下りのスライスラインで本人も入るとは思っていなかったでしょう。
今の松山選手は難しいホールとかを感じさせないほどゴルフの状態が良い。3連続ボギーの後の上がり3ホールのバーディは松山選手の「完成度の高いゴルフ」を象徴するレベルの高いプレーでした。パッティングのズレから中盤に流れが悪くなり、そのままスコアを伸ばすことができず初日を終えてもおかしくはない状況でしたが見事なカムバック。どんな状況になっても焦ることなく、常に冷静で自分の実力を把握してプレー出来ているのは『自信』の表れだと思います。1アンダーでフィニッシュしたことで2日目以降の優勝争いが楽しみになりましたね。
【大会初日 松山英樹ホールバイホール】
「サブエアシステムの高速グリーンに悪戦苦闘」
初日にアンダーパーでプレーしたのはわずかに24名と硬くて速いグリーンに多くの選手がスコアメイクに苦しんでいました。さらに、フェアウェイがウェットで転がらないことでラフに入ると、硬いグリーンに対して長い距離を打っていかないといけないので難易度が上がりました。クエイルホロークラブは地下からグリーンを乾かして硬くする『サブエアシステム』を装備しているため、グリーンを硬くすることができます。 以前からグリーンが難しいことでも有名なクエイルホロークラブですが、ホールアウト後に「グリーンがこんなに速くなるとは思わなかった」と松山選手も話していたように、大会初日はオーガスタと同じくらい速くて、オーガスタ以上に硬いグリーンに。各選手にとっては想定外のグリーンコンディションだったと思います。
2日目はサンダーストームの予報も出ていますが、“グリーン上の戦い”が鍵を握るでしょう。風が吹けば初日のグリーンの硬さでプレーするのは至難の業ですし、雨が降ればグリーンは重くなるけど距離が長くなる。一方で初日と同様に好天ともなればグリーンがものすごく速くなるので、天候次第で全く予測のつかない状況です。午前と午後のスタート時間によってもコースコンディションに差が出てくる可能性もあります。
「グリーンマイルより新設の4番と5番に要注意」
初日の難易度TOP3は”グリーンマイル”と呼ばれる上がり3ホールに。難易度1位:16番パー5(506Y)
難易度2位:17番パー4(223Y)
難易度3位:18番パー4(494Y)
この3ホールは難しいですが、バック9全体で見ると“グリーンマイル”以外はバーディを取れるホールもあります。それ以上に、新設された4番と5番ホールを含むフロント9がポイントです。
初日の松山選手は3番から3連続ボギーとなりました。3番はティーショットをフェアウェイバンカーに入れてしまったので仕方のないボギーではありますが、4番と5番はグリーン上でのラインの読み違いです。4番と5番は更地にしたところに新たに2ホールが作られました。傾斜地なので目の錯覚を起こしやすくなっています。元々はバーディが取れるパー5だった5番がボギーもあるパー4になったことでフロント9が非常に難しくなりました。初日、4番ホールは難易度7位、5番ホールは難易度6位ですが、2日目以降もキーホールとなるでしょう。
(解説:ツアープロコーチ内藤雄士)
[動画] 松山英樹のパッティング練習は必見!「全米プロゴルフ選手権」練習ラウンドをゴルフネットワークプラスで配信中
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8月10日(木)~8月13日(日)