欧州ツアー08年シーズン開幕戦。大会初日はビッグネームたちが明暗を分けた。

　中国、上海、シャーシャン・インターナショナルGCを舞台に現地時間の8日開幕した、同ツアーのHSBCチャンピオンズ。前週熾烈な争いを制して07年度の賞金王にジャスティン・ローズ（英／今回は欠場）が輝いたばかりだが、その熱気も醒めやらぬ間にアジアンツアーとの共催で華やかに開幕戦の幕が切って落とされた。

　第1ラウンド、首位の座を分け合ったのは、ともにコースレコードの8アンダー64と爆発したニコラス・ファース（スウェーデン）とケビン・スタドラー（米）の2人。バーディ、イーグルスタートのファースは「2ホールで3アンダーなんて滅多にない。良いスタートが切れた」とご満悦。前週米ツアーのシード入りをぎりぎりで確定させ、気分の良いスタドラーは「心配ごとから解放されて自分のゴルフができた」と笑顔を炸裂させた。

　3打差の単独3位にビジェイ・シン（フィジー）。4アンダー68の4位タイには、世界ランク2位のフィル・ミケルソン（米）、惜しくも2年連続賞金王の座を逃したパドレイ・ハリントン（アイルランド）に加え、前週シンガポール・オープンで優勝しているアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）、ポール・ケイシー（英）、崔京周（韓）ら実力者がずらり。カブレラが勝ったシンガポール・オープンで最終日に大崩れしているミケルソンは、「後半もう少しスコアを伸ばしたかったけれど、全体的にいいゴルフができた」と納得の表情。今週こそ最後まで優勝戦線を賑わすことを誓っていた。

　一方、逆転でローズに賞金王の座を譲ったアーニー・エルス（南ア）は元気がない。シンガポールでまさかの予選落ちを喫した直後だけに、第1ラウンドの動向に注目が集まったが、普段ならスコアを伸ばすチャンスホールのパー5で、すべて（4ホール）ボギーを叩くなどふるわず3オーバー75。出場選手中下位から順位を数えた方が早い、67位タイで初日のラウンドを終えている。

　またディフェンディング・チャンピオンのY・E・ヤン（韓）は1アンダー71で33位タイ、セルヒオ・ガルシア（スペイン）は1オーバー73、46位タイと出遅れた。