初日から一転オーバーパー続出の2日目、アンダーパーはわずかに8人
2017年7月22日(土)午前7:23
初日から打って変わって天候が荒れた全英オープン2日目は多くの選手がスコアメイクに苦しんだ。特に午後は風が強くなり、時折土砂降りの雨が降るなど厳しいコンディションに。一時はグリーン上に水がたまりプレーが中断することもあった。
2日間を終えて単独首位に立ったのは通算6アンダーのジョーダン・スピース。松山英樹は2つスコアを落としながらも通算イーブンパーで10位タイへ順位を上げた。
初日は39人がアンダーパーをマークしたが、2日目はわずかに8人。予選カットラインは5オーバーまで下がった。「66」の2日目ベストスコアをマークしたザック・ジョンソンは121位から20位へ大きくジャンプアップするなど、何が起こるかわからない全英オープン。
ゴルフネットワークで後半の解説を担当した内藤雄士ツアープロコーチに2日目の総括と決勝ラウンドの展望を聞いた。
【大会2日目、後半の解説を務めた内藤雄士ツアープロコーチ】
初日は予想に反して穏やかな天気でスコアが伸びる展開となりましたが、2日目は悪天候となってロイヤルバークデールらしい厳しい戦いに。予選カットラインは5オーバーとなりましたが、初日も2日目のような天候であれば2008年大会と同じ9オーバーくらいになっていたでしょう。2日目の難易度こそがロイヤルバークデールの本来の姿なのです。
2日目は一日に四季があると言われるように、1ホールごとに目まぐるしく天候が変わりました。雨や風が降ったり止んだりするし、寒かったと思えば暖かくなったりと選手は大変だったと思います。
その中で松山選手が通算イーブンパーで耐えたのは世界ランキング2位の実力の証です。トップのスピースとは6打差ですが、決勝ラウンドに入っても悪天候が続けば上位陣のスコアも落ちてくるので優勝のチャンスは十分あります。3日目のスタート時間は現地14時35分で最終組と1時間以上も差があるので天候が大きく変わる可能性も。
2008年大会は予選ラウンド終えてトップが1アンダーでしたが、優勝スコアは3オーバーとなりました。ロイヤルバークデールGCは風が強くて天候に左右されやすいコースなので、試合展開は全く予想がつきません。
初日のフロント9ではショットを曲げるし、パットも入らなかったマキロイがバック9では見違えるようなゴルフを見せ、その勢いで2日目も「68」をマークして通算1アンダーの6位に。予選落ちから一転、優勝戦線に浮上してきました。全英オープン前のアイリッシュオープンとスコティッシュオープンではいずれも予選落ちを喫したマキロイですが、良い意味で開き直ったところがあります。細かいミスを無くしていけば優勝の可能性もあります。
キーホールはやはり出だしの4ホールとなりますが、優勝争いという意味では15番以降でどれだけバーディを取ることが出来るかがポイントになります。特に15番と17番のパー5ではバーディが必須です。
同じリンクスコースでもセントアンドリュースやロイヤルリバプールと違ってロイヤルバークデールGCは本当に難しいコースです。どんな天候であっても粘り強くスコアを作っていくことが何より大事です。
(解説:ツアープロコーチ内藤雄士)
<大会2日目 上位陣の結果>
1位 J.スピース(-6)
2位 M.クーチャー(-4)
3位 I.ポールター(-3)
3位 B.ケプカ(-3)
5位 R.ラムゼイ(-2)
6位 R.マキロイ(-1)ほか
10位 松山英樹(E)ほか
(写真:Getty Images)
全英オープン
<テレビ放送予定> 1日目:7月20日(木)午後2:30~深夜4:00 2日目:7月21日(金)午後2:30~深夜4:00 3日目:7月22日(土)午後5:00~深夜4:00 ※最大延長午前 6:00 4日目:7月23日(日)午後4:00~深夜3:00 ※最大延長午前 7:00 <出演> 解説:佐藤信人(プロゴルファー・JGTO理事)、内藤雄士(ツアープロコーチ) 実況:薬師寺広・土居壮 ゲスト解説:矢野東プロ(2日目)、久保谷健一プロ(3日目)、塚田好宣プロ(4日目)