強風と雨のタフなコンディションの中、上位が入れ替わり混戦模様の気配が漂い始めた。

　欧州ツアーのザ・クイン・ディレクト・ブリティッシュ・マスターズはイギリスの名門ザ・ベルフライGC（ウィシャー）を舞台に現地時間の21日、第2ラウンドの競技を行った。雨のため中断を挟んだが全員がホールアウト。前日41位タイにつけたマーク・フォスター（英／6アンダー66）と前日15位タイのロバート-ジャン・ダークセン（オランダ／4アンダー68）の2人が通算7アンダーまでスコアを伸ばして首位を分け合った。

　1打差の3位タイに初日のトーナメントリーダー、マーティン・アーランドソン（スウェーデン）、イアン・ポルター（英）、リー・ウェストウッド（英）らが続き、通算4アンダー8位タイにコリン・モンゴメリー（スコットランド）、ミゲール・A・ヒメネス（スペイン）他がつけている。また現在賞金ランク5位のニコラス・ファース（スウェーデン）がスコアを6つ伸ばし、初日の97位タイから14位タイに急浮上した。

「こんなに雨が降ってもグリーンの速さが変わらないのは驚きだ。乗せた場所によって、1メートル近く切れるラインもあるし、まるでメジャー並みの速さだよ」と言うのは、この日のベストスコアタイの66をマークしトップタイに浮上したフォスター。荒天のため灰色に沈んだ景色の中、1イーグル、6バーディ、2ボギーと派手なゴルフを展開しリーダーボードの最上段を手に入れた。

　一方、フォスターとは対照的なゴルフを披露したのが3位タイのポルター。15ホールまでにボギー1つと我慢が続いたが、終了間際の16番、17番でようやく連続バーディを奪って、なんとか1アンダー71で第2ラウンドを切り抜けた。「前半もバーディチャンスはたくさんあったのに、どうしてもパットが入ってくれなかった。16、17番は雨が激しい中、よく（バーディパットが）入ったものだ。でもこれでいいポジションを確保できて、週末が楽しみになってきた」（ポルター）。

　また来季のシード獲りに望みをつなぐ手嶋多一は6番パー4でトリプルボギーを叩くアクシデントもあったが、3つのバーディ（2ボギー）を奪って2オーバー74。通算イーブンパーとして初日の26位タイから30位タイに一歩後退。それでも予選は楽にクリアし、決勝ラウンドでの飛躍を誓った。

　今大会がプロデビューとなった話題の新人2人は明暗を分けた。18歳のローリー・マッキルロイ（北アイルランド）は通算3オーバー57位タイで予選を通過したが、ロイド・サルトマン（スコットランド）は通算10オーバー118位タイで決勝ラウンド進出を逃している。