日本でもお馴染みのインド人プレーヤー、ジーブ・ミルカ・シンが移動中にクラブを紛失するアクシデントに遭遇しながらも好スタートを切った。

　欧州ツアーのジョニー・ウォーカー選手権 at グレンイーグルスがスコットランドのザ・グレンイーグルス・ホテルを舞台に現地時間の30日開幕。2014年のライダーカップの開催コースにも選ばれている名門で、シンは8バーディ、2ボギーの6アンダー67をマークし、首位のマーク・ウォーレン（スコットランド）に2打差の3位タイにつけた。

　シンが思わぬアクシデントに見舞われたのは大会前。移動中にクラブを紛失し、練習ラウンドさえできなかった。急遽メーカーが新しいセットを用意したが、その作業が終了したのが試合前日の晩。とうとうクラブを握らずに本番に突入したが、昨年アジア、欧州、日本でそれぞれ勝星を挙げ、世界で2億円以上の賞金を稼いだタフな男だけに、めげることなく粘り強いプレーを披露した。

「今週から新しいキャディにデーブ（マスグローブ）を起用して気分が変わった。彼はベテランで信頼できるし、落ち着いて集中して行こうという言葉に重みがあった」とシン。ちなみに新キャディのマスグローブはサンディ・ライル（スコットランド）が80年代に全英オープンとマスターズに勝ったときにバッグを担いでいた人物。

　一方、前週初日に好スタートを切った手嶋多一は、今回はスタートダッシュならず。ショットが安定せず4つのバーディを奪うも、ボギー2つ、ダブルボギー1つを叩いてイーブンパー73止まり。76位タイと出遅れた。その他ディフェンディング・チャンピオンのポール・ケイシー（英）は2アンダー71で39位タイからのスタート。地元のスーパースター、コリン・モンゴメリー（スコットランド）は4アンダー69で、ポール・ローリー（スコットランド）らと並び13位タイにつけている。