海外男子

スペイン勢の台頭とセベの存在「英国から欧州選抜へと変わった背景」

2016年9月13日（火）午後0:58

9/30（金）に開幕する米国選抜vs欧州選抜の対抗戦「ライダーカップ」。その歴史と魅力について、ゴルフネットワークで解説を務めるタケ小山氏が全５回にわたる「ライダーカップ講座」を開講。これを読めば、あなたもゴルフ仲間にちょっと自慢できる「ライダーカップ通」になれるかも？

欧州選抜の礎は「セベ・バレステロス」

ライダーカップを語る上で欠かすことのできないプレーヤーの一人がスペインのセベ・バレステロスでしょう。

当初は英国と米国の対抗戦でしたが、国も大きいしゴルフの発展も早いアメリカがいつの間にか強くなっていて、アーノルド・パーマーらが出てきた1960年代に入ると毎回アメリカが勝つようになってしまいました。

イングランド、スコットランドのプロだけでは太刀打ちできないという中、1970年代後半からセベが活躍するようになってスペイン勢が出場しないのはおかしいんじゃないかっていう気運になってきたから、1979年から欧州選抜という形に変わったのです。その後もオラサバルら有力選手が後に続いたことが欧州の躍進を支えました。今の欧州選抜を作ったのはセベと言っても過言ではないですね。

欧州のゴルフの歴史を変えたセベは欧州勢にとって偉大な人物だからこそ、セベが亡くなった直後に開催された2012年大会ではオラサバルをキャプテンに据えて、「セベのために絶対にカップを持ち帰る！」っていう欧州チームの熱い気持ちがライダーカップ史に残る大逆転劇に繋がったんだと思います。

※次回講座は、「PGAツアーとヨーロピアンツアーの違い」についてです。

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タケ小山プロフィール

1964年生まれ。プロゴルファー・ゴルフ解説者。米国でゴルフ場所属のプロゴルファーとして18年過ごし、日本帰国後その豊富な知識と経験でゴルフネットワークのPGAツアー・メジャー中継などの解説を努めている。また、3年連続となる「2016日本シニアオープン」に出場するなど、プロゴルファーとしての活躍もみせている。