強風に苦しみ上位陣のスコアが伸び悩む中、“アラフォーの星”藤田寛之がいぶし銀のゴルフでリーダーボードを駆け上がった。

　米男子ツアーのフロリダシリーズ初戦、ザ・ホンダ・クラシック（フロリダ州、PGAナショナル）は現地時間5日に第3ラウンドの競技を行い、日本勢で唯一予選を突破した41歳の藤田が4バーディ、3ボギーの1アンダー69と3日目にして初のアンダーパーをマーク。通算2オーバーまでスコアを戻し、前日の33位タイから16位タイまで順位を上げた。初日から各選手とも難コンディションに手を焼いているが、厳しい状況になればなるほど実力を発揮するタイプの藤田は、持ち味であるショートゲームでつないで拾うしぶといプレーを貫いた。

　この日は3番でボギーが先行するも気持ちを切らすことなく、5番パー3でバーディを奪い返す。後半は一進一退の攻防となるが、13番＆14番の連続バーディで抜け出し最後はアンダーパーにスコアをまとめ3日目のプレーを終了。ホールアウトした時点では20位以下だったが、試合が進むにつれ順位が上がり遂にはトップ10圏内をうかがうポジションをしっかりとゲットした。

　昨季は国内ツアー最終戦の日本シリーズで逆転優勝を飾り、国内賞金ランクでも自己最高の2位に食い込んだ藤田。不惑を過ぎた男が年末の世界ランクトップ50の資格で自身初となるマスターズ出場権も手にした。体格と飛距離に恵まれない分、人一倍の努力と巧みなショートゲームで戦い続ける41歳は最終日に更なる上位進出を目指す。

　なお、今田竜二と池田勇太の日本勢2人は予選で姿を消している。