世界ランクNo.2のセルヒオ・ガルシア（スペイン）が、かつて口にした夢に近づいている。

「欧米両ツアーの賞金ランク首位になってみたい」。“神の子”と呼ばれたガルシアがそう漏らしてから、数年が過ぎた。欧米両ツアーを股に掛けて戦う先輩のアーニー・エルス（南ア）も同じことを話したことがあるが、いまだに実現していない夢。今季のガルシアは欧州ツアーの09年シーズン開幕戦HSBCチャンピオンズに優勝したことで、同ツアーの賞金ランク首位。現在、レース・トゥ・ドバイと呼ばれる賞金王レースを引っ張っている。

　米ツアーでは次週のWGC-アクセンチュア・マッチプレー選手権が今季初戦となる。世界ランクNo.1でディフェンディング・チャンピオンのタイガー・ウッズ（米）は左ヒザ手術からの回復が完全ではなく欠場が予想されるため、もちろん優勝候補筆頭だ。高額な優勝賞金は欧州ツアーにも加算されるとあって、同大会を制することが夢の実現には早道だ。

　悲願になってきたメジャー優勝と同時に両ツアー賞金王となれば、まさにタイガー越え。そのあたりも含めて、世界中のファンの目がガルシアを見守っている。